コロナ禍で「日本の正規雇用」33万人も増えた訳 統計が示す「コロナに強い」業種と地域とは?
産業別の賃金格差もコロナ前後で拡大している。コロナ前の2019年とコロナ禍の2020年で男性の業種別賃金を比較してみた。
2020年、最多は金融業・保険業の47万9200円で、最少は宿泊業、飲食サービス業の27万8200円だった。前者は前年比で3.8%のプラスとなった一方、後者は0.18%のマイナスとなり、両者の差は拡大した。
2019年 | 2020年 | ||
1位 | 金融業、保険業 | 46万1700円 | 47万9200円 |
2位 | 教育、学習支援業 | 45万1900円 | 42万9400円 |
3位 | 学術研究、専門・技術サービス業 | 41万6100円 | 42万0900円 |
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12位 | 宿泊業、飲食サービス業 | 27万8700円 | 27万8200円 |
出所: 「零和2年 賃金構造基本統計調査」(厚生労働省)基に筆者作成
宿泊業、飲食業は、コロナ前から賃金面でも低い水準だったが、コロナが追い打ちとなった。
コロナが変えた「雇用のあり方」
雇用環境をめぐっては男女間、正規・非正規間、業種間などさまざまな形で格差がある。コロナがそれら格差の改善の契機となるのか、さらなる深刻化を招いてしまうのか。
個人の働き方といったミクロな視点から、業種別・地域別の人材需要といったマクロな視点まで、「雇用のあり方」が大きく変化する中で、現状を踏まえた「格差是正」政策の必要性が高まっている。
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