イオンシネマ限定公開の映画も製作
劇場の隣には、映画館「イオンシネマ」があった。吉本興業は、イオンシネマ限定で配給する映画製作にも取り組んでいる。第1弾として、音楽ドキュメンタリー映画『LOVE SESSION』を今年10月に公開する予定だ。これは今年3月、沖縄国際映画祭に出品された作品で、芸人は一人も出演していない。RIP SLYME、槇原敬之、Crystal Kayらのミュージシャンが出演している。
「イオンシネマは全国にあるので、一緒にコンテンツを作っていきましょう、ということで始めました。大手配給には頼らない、もうひとつのスキームです。大手配給会社だと、やはりジャンルやニーズ、年間動員数が問われて、思い切りメジャー作品でないと公開できません。でも、30館規模ぐらいなら、イオンシネマの空いている館で公開できます」(吉川さん)。
ショッピングモールにシネコンが併設されているのは珍しくないが、上映作品は全国どこでも見られる大作中心だ。しかし、イオンシネマ限定の映画なら、ほかのショッピングモールとの差別化にもなる。
今後は、芸人を使ったイオンモール全体の販売促進活動も検討していくという。「婦人服を盛り上げるために婦人服売り場で芸人が何かやるとか、いくら買ったら、よしもと劇場の入場券プレゼントとか、そういうのをどんどんやっていきたいですね。店舗によっては、そんなん、いらんわと言われるかもしれませんが(笑)」(吉川さん)。
そのうち、売り場やフードコートに突如、ハリセンボンが現れて、ディズニーランドのミッキーとミニーのように握手できる日が来るかもしれない!?
イオンモールが国内で運営する商業施設は2014年7月現在、136店舗。2014年2月期(2013年3月~2014年2月)の営業収益は1769億3100万円(前期比109.6%)で、営業利益、経常利益、純利益ともに過去最高益を更新した。
出店攻勢はまだまだ続き、今後3年間で国内26、中国15、アセアン諸国に10店舗を出店する計画だ。
それぞれの商業施設でどんな「コトを通したモノの提供」をするのか、イオニストは目が離せない。
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