ワクチン「打つ・打たない」決める重要なポイント 強要されるのではなく、自分で決めるのが大事

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かかって苦しんだり死んだりするのが怖いからというのも、あるいは家族をそんな目に合わせたくないというのも十分な視点ですが、他にも1つ大きなポイントがあります。それは自分の生活スタイルです。

例えば接客業など、人と会う機会の多い仕事に就いているような人なら、ワクチンを打つことで得られるメリットが大きくなります。接種の前と後で、自分の生活がどう変わるかを考えてみるといいでしょう。

ワクチン接種のリスクは?

一方、リスクに関しては、接種後の副反応の不安があると思います。数種類ある新型コロナのワクチンのうち、日本でも最初に接種が始まったファイザー社やモデルナ社のワクチンは、長くなるので詳しい解説は省きますが、mRNAワクチンという過去にないタイプのものです。このタイプのワクチンだから、短期間で開発・製造できました。

直後に現れる副反応については、これまで想定されていなかったメカニズムによる副反応があるかどうかや、何年も経ってから体の中で悪さをしないかどうかなどは、今の時点ではどんな専門家にも明言できません。大きな健康被害になる可能性が、あるともないとも断言できないのです。

ほかにも今の段階でよく分かっていないこととしては、今年の接種の後のことで、
・ 接種したらどのくらい抗体が続くのか
・ ウイルスの変異があったらどうなるのか
・ ワクチンを接種すれば、マスクなしで社会生活を続けられるのか
――といったことがあります。

アメリカのCDC(疾病対策センター)はマスクなしの生活が可能と発表しましたが、本当にそれが可能なら朗報だと思う半面、接種を受けた人たちが本当に他に感染を広めないかどうかについては、まだデータの蓄積を待っているところです。

ただ言えるのは、ある程度の感染の進展は抑えられるということ。そう思って私も恩恵の方を選んで接種を受けています。仕事柄というだけでなく、こんな鬱々とした生活がいつまでも続くのはごめんだからです。よりよく生きるために希望は必要です。

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