元ひきこもりが「友人関係」で悩まなくなった理由 “幸せ"な人生のレールに縛られなくていい

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どうすれば「友人関係」の悩みから解放されるのか? ※写真はイメージです(写真:takeuchi masato/PIXTA)
小、中学校は不登校で、10代の頃は自分でデザインした黒い白衣を着ているせいか、学校で友だちがまるでできなかったロボット開発者の吉藤オリィさん。ひきこもりの時期もあった彼が「友人関係」で悩まなくなった理由とは? 書籍『ミライの武器〜「夢中になれる」を見つける授業〜』の中から、次世代の子供たちが将来を切り開くためのコツについて解説します。

「なにをしたいか」が見つからない。したいことはあるけれど、いまするべきことが見つからない。いまするべきことはわかるけど、やり方がわからない。やり方はわかるけれど、誰の許しを得ればいいのかわからない。一体自分はどこにあるのか。人間は生きているだけで、実にいろんな「わからない」に直面することになります。

だから、たくさんの人や考え方に出会ってほしいと思います。人と会って話すことは時間が取られるし、苦手なことかもしれませんが、自分でも気づいていない才能や視点、好奇心の存在に気づかせてくれるのは「人との交流」だからです。

“幸せ”な人生のレールに縛られなくていい

いい大学を出て、いい会社に入る。たくさん稼いで、いい人と結婚して、家を買って子どもをいい子に育てる、そんな“幸せ”な人生のレール。そのためのアドバイスは世の中にたくさん存在します。でもその価値観は、あなたの「これが本当にしたいことなんだろうか」「どう生きるのが幸福なんだろうか」という不安を解消してくれるでしょうか。

学校では成績で、運動会では運動能力で、SNSではフォロワー数で、大人になれば年収や立場で、住んでいる地域や子どもが通う学校で評価される。そんな世界が生きやすい人にとってはいいと思いますが、楽しめない人や、疲れてしまう人もいるでしょう。私は完全に後者のタイプでした。

自分が間違っていると思い、人生から逃げ出したくなるときもあります。でもふとした“出会い”によって、「世界はひとつじゃなかった。そんな考え方もあるんだ」ということに気づかされ、一瞬で視界が開けるような感覚を味わえることもあります。

学校や職場、所属するコミュニティがひとつしかなければ、そこでの評価、価値観が世界のすべてだと錯覚しやすいです。それはとても変化に弱いし、生きにくいでしょう。いろんな世界をのぞき見して、いろんな価値観と出会ってください。いくつかのコミュニティに飛びこんでみたり、それが怖かったらせめて眺めたりしてみてください。

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