ノージャケット姿がパッとしない男の致命的弱点 そのボタンダウンが手抜きビズに見えてしまう訳

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生地に張りがある「からみ織り」のシャツ

ドレスを印象づける「ブロード織り」に対し、涼しげに見える「からみ織り」のシャツ生地。2本の経糸(たていと)をねじりながら横糸を織り込んでいるため、シャツ生地自体に強度があります。つまり、第一ボタンを留めずとも「襟の重さに生地が耐えやすい」のです。

また高温多湿な日本の夏であっても、目が粗い生地感だからこそ、通気性がよく着心地も抜群です。オックスフォード織りやドビー織りなど、シャツの印象や着心地は「織り方」で変わります。からみ織りこそ、クールビズに最適なシャツ生地です。

こんなに優秀なシャツ生地が、これまで取り上げられなかった理由は2つ考えられます。

百貨店やセレクトショップの紳士服コーナーにおいて1万円台で見かける「からみ織り」のシャツ。専用の機械や熟練の技術者が必要なので、量販店で見かける機会はさほど多くはないこと。また同時に、織り方は値札に書かれていないため、売り場で見過ごしてしまっていた可能性があるのです。だからこそ「服のリテラシー」を高めることは重要です。

クールビズ印象を左右する「前立ての正体」

あまり耳慣れないワードかもしれませんが、ワイシャツには必ず「前立て」が付いています。これは「シャツの際(きわ)」を補強する生地パーツです。そして、からみ織り生地を生かすため、この視点は欠かせません。

襟と裏前立てがつながっているワンピースカラー

シャツの表側についた「表前立て」と、シャツの裏側についた「裏前立て」に分かれます。第一ボタンを開けることを前提としたとき、私はイタリアシャツでよく見かける「裏前立て」をおすすめしています。なかでも面積を広くとったタイプは、ワンピースカラーシャツと呼ばれていて、襟と裏前立てがつながっています。

通称イタリアンカラーと呼ばれているものです。強度があるからみ織りのイタリアンカラーは、第一ボタンを開けたとき、とてもエレガントに見えます。ただ、からみ織りを試着するとき生地特有の留意点があります。

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