「1年で東大受かる人」が行う無駄な時間削るコツ タスクの「作業量」と「締め切り」を可視化する

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基本的には、締め切りも作業量もきつい仕事を最優先で終わらせるべきだと思いますが、僕の場合だと、時により、自分のスイッチを入れるために比較的締め切りの近い楽な作業をいったんこなしていくということをやることがあります。そのほうが気分的にラクになって、「さあ、あとはこの大きなタスク1つだけだ!」と進めやすくなるということがあるからです。

多くのタスクを同時並行で進めるのが得意な人もいるでしょうから、そういう人は普通でいいと思います。が、このようにラクなところからやっていくというのもいいかもしれません。これは性格によってわかれるところで、東大生でもどちらのタイプもいるなという印象を持ちました。

ある東大生は「重いタスクを1つ終わらせてから、軽めのものにアプローチをする」ということをしていました。また「締め切りにまだ余裕のあるものから先にやっていって、締め切りが直近のものは後から取り組むことで、自分に火を付ける」というやり方を実践している人もいました。いろんなタイプがいるものですが、自分に合わせたやり方を進めていくというのはとてもいいことだと思います。

さらにおすすめなのは、マトリックスを使う前に、持っているタスクを振り分けるところから始めるということです。

例えば、各々のタスクの性格について「私的なタスク」と「公的なタスク」に振り分けていき、それぞれ別の色の付箋やペンを使ってマトリックス内にそれぞれの予定を書きこんでいきます。これは、公私を混同してしまうと、「結果的に自分のことが最優先になってしまった」というようなことが頻発してしまうためです。

僕は基本的に、自分が動かなければほかの人に迷惑がかかる公的なタスクを最優先にこなし、余ったところに私的なタスクを優先度順に入れていくというようにしています。

他人に迷惑をかけずに仕事ができる

公的なタスクと私的なタスクの扱いについては当然だと思われる方も多いかと思うのですが、これを可視化することによって、具体的に何をすればいいのかが一目でわかります。ビジネスパーソンであれば、より他人に迷惑をかけずに仕事をすることができるようになります。

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勉強においても、宿題として提出しなければならないものやテストとしてやらなければならないものもありますよね。そういうものを優先していくというのがいいと思います。

このように勉強をマトリックス化していくことで、効果的に時間を作ることができます。いってしまえば、考える時間は無駄です。ぐだぐだ考えて何も進んでいなければ何もしていないのと同じですし、時間ばかり食って何にもならないこともあると思います。

東大生は、この「考える時間」を短縮していくことで時間を効率的に使っていました。だからこそ、ほかの人よりもうまく時間を活用し、東大に合格していたわけですね。皆さんもぜひ、真似してみてください!

布施川 天馬 現役東大生

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ふせがわ てんま / Tenma Fusegawa

1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれ、幼少期から貧しい生活を余儀なくされる。金銭的、地理的な事情から、無理なく進学可能な大学である東大進学を志すようになる。

高校3年生まで吹奏楽部の活動や生徒会長としての活動をこなすが、自主学習の習慣をほぼつけないままに受験生となってしまう。予備校に通うだけの金銭的余裕がなかったため、オリジナルの「お金も時間も節約する勉強法」を編み出し、一浪の末、東大合格を果たす。

現在は、自身の勉強法を全国に広めるための「リアルドラゴン桜プロジェクト」を推進。また、全国の子供たちを対象に無料で勉強を教えるYouTubeチャンネル「スマホ学園」にて授業を行う。

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