ヴェゼル対ヤリスクロス新型コンパクトSUV対決 先進性のホンダか、堅実な作りのトヨタか?

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ヤリスクロスでは、4:2:4分割式の後席シートを装備する。後席中央にあるセンターアームレストのみ前に倒せば、スキー板など長尺物を積んでも大人4名が乗車可能だ。また、左右いずれかの片側を倒したり、全席とも倒したりするなど、乗車人数や荷物の大きさ・量に応じたアレンジができる。なお、後席シートをすべて倒した場合はフラットな広い荷室スペースになるのはヴェゼルと同様だが、この場合の荷室長は約1400mm。ヤリスクロスでは、大人が車中泊できるほどのスペースは確保できない。

ヴェゼルのラゲージスペース(写真:ホンダ)

ただし、荷室のアレンジに関しては、ヤリスクロスの方が幅広い。HYBRID ZとHYBRID Gに設定されている6:4分割アジャスタブルデッキボードが、かなり使い勝手がいいのだ。積載する荷物に応じて床面の高さを2段階に調整できるボードで、下段にセットすれば荷室高850mm、上段にセットすれば荷室高732mmとなる。また、左右6:4分割式のため、一方を上段、もう一方を下段にセットすれば背の高さが違う荷物の積載も可能だ。

遊び心のヴェゼルと実用性のヤリスクロス

ちなみにヤリスクロスとヴェゼルには、スマートキーを携帯していれば、足をリアバンパー下にかざすだけでテールゲートが自動で開く機能も用意する(一部グレードにヴェゼルは標準装備、ヤリスクロスはオプション設定)。両手に荷物を持ったままでもテールゲートを開けることができるほか、どちらもユーザーが車両から離れることで自動的にゲートが閉まる予約機能も搭載する。

解放感のあるパノラマルーフ(写真:ホンダ)

さらにヴェゼルには、新しく設定されたグレード、ハイブリッド仕様のe:HEVプレイに運転席と後席のルーフをガラスにした「パノラマルーフ」も装備し、オープンカーに乗るような開放感も演出する。ヤリスクロスにはないこうした装備は、近年人気が高いアウトドアをはじめ、ドライブなど余暇でより車内を楽しむための演出だ。

一方で、ヤリスクロスには、ハイブリッド車のオプションとして、荷室に「‪アクセサリーコンセント」1個を用意する。‬キャンプではもちろん、‪非常時給電システム付‬きなので災害時に停電した場合などでも、‪AC100Vで最大消費電力1500W以下の家電製品‬が使用可能だ(電力供給時間はガソリン満タン・消費電力400W時で約5日間)。パノラマルーフでより「遊び」にフォーカスしたヴェゼル、‪アクセサリーコンセント‬でより「実用性」を重視したヤリスクロス、これら装備の違いは、各車のキャラクターが最も分かりやすい一例だ。

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