ヴェゼル対ヤリスクロス新型コンパクトSUV対決 先進性のホンダか、堅実な作りのトヨタか?

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ヴェゼルのインテリア(写真:ホンダ)

加えてヤリスクロスには、ヤリスにも搭載されている高度運転支援「トヨタチームメイト(アドバンストパーク)」をトヨタ車SUVとして初採用している。ハブリッド車にオプション設定されているこの機能は、駐車時に、カメラとソナーが駐車スペースの白線などを検知し、ハンドルはもちろん、アクセルやブレーキも制御し、ほぼ自動で駐車を完了するというものだ。

しかも、あらかじめ駐車位置を登録すれば、白線がない駐車場での使用も可能にする。狭い駐車場での車庫入れが苦手なユーザーはもちろん、近年増加傾向にある、高齢者のペダル踏み間違いによる駐車場の事故などにも対応した機能だ。ヴェゼルには、ここまでの機能は備わっていないため、駐車時のサポートも含めた安全装備では、ヤリスクロスに若干のアドバンテージがあるといえる。

快適装備は同水準、しかしヴェゼルはグレード差がある

機能性や快適性を向上させる装備も、両車ともに充実している。ヴェゼルで特筆すべきは、新世代コネクテッド技術を搭載した車載通信モジュール「ホンダコネクト」の採用だ。メーカーオプションの専用ディスプレイを選べば、スマートフォンと連携した多様な操作やサービスが利用できる。例えば、離れた場所から乗車前にエアコンを作動させるなどのリモート操作や、ドアの解錠やエンジン始動がスマートフォンでできるデジタルキー機能などがある。さらに新型ヴェゼルでは、新しくナビの地図を自動更新する機能も追加されるなどで、より利便性が向上している。

一方、ヤリスクロスでは、最新のコネクティッドサービスとして、「ディスプレイオーディオ(DA)」および「DCM(専用通信機)」を装備する。ヴェゼル同様、スマートフォンでエンジンの始動やエアコンの稼働を操作できるリモート機能や、車両の駐車位置を探せる機能などを搭載する。また、「Apple CarPlay」や「Android Auto」も搭載し、スマートフォンやタブレット内の音楽や動画などを車内で楽しむことができる。機能的には、2車ともにほぼ同じだが、ヴェゼルはグレード別設定なのに対し、ヤリクロスは全車標準装備のため、より幅広いユーザーが利用することができる(いずれのサービスも別途契約と利用料が必要)。

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