胃を切除した人の「退院後の食事」で大事なこと 恐れすぎず焦らず「階段状に」食事量を増やそう
退院直後の食事量は?
入院中の食事量は、通常の1/5~1/4程度です。退院してから1週間は入院中と同様の食事量を続けてみましょう。それで順調にいくようであれば、主食、たんぱく質、野菜などいろいろなものをひと口かふた口分、量を増やしてみます。
「順調に」とはどういう状態かというと、ダンピング症状(低血糖、脱力感、めまい、息苦しさ等)もなく、むかつきなどの不快感もない、下痢もしておらず、ほどよい便通が見られることなどがポイントと考えてよいでしょう。
ひと口かふた口増やした量を2、3日~1週間くらい続けてみて、ほどよい便通もあり順調なようなら、さらにひと口かふた口、増やしてみます。そしてまた2、3日~1週間、様子を見る、というパターンを気長に続けていきます。
もしも吐き気やむかつき、こみ上げ、下痢、ダンピング症状、食欲がない――などの症状が出る場合は、いったん食事を一段階前に戻し、より胃腸の負担が少ない食事内容へ少し後戻りさせます。
症状がおさまり、調子がよくなって数日~1週間経ったところで、また少し量を増やしたり、より消化器への負担が大きい料理をひと口かふた口、食べてみる――というように、3歩進んで2歩下がる気持ちで、次第に食べられる食品の幅を広げ、食事量を増やしていってください。もちろん目標は、いろいろな食物を、手術前と同じ量に近づけるように、また、自信を持って食べられるようになることです。
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