――手厳しいですね。中国人の男性ってそんな感じですか。
李:一人っ子の男性は特にそうではないでしょうか。小さいときから親に、「これだけしてやったんだから」と言われて育ちます。その分、将来、親のために尽くせということです。中国の親子関係とはだいたいそんな感じです。
そういう男性は成人すると、彼女に言うようになるのです。「君のためにこれだけしたんだから、君はどうするべきだ」と。そのうえ、小さいときから甘やかされて育ち、男尊女卑を教え込まれているので、一緒にいると、なんだか一生を彼に捧げることを求められるようです。
沈:私は2番目の彼がそんな感じでした。おまけにあるとき、彼の母親に会ったら、「あら、息子がこんなに痩せちゃって」と言われたのです。暗に、私がちゃんと面倒みてないからだと責められたわけですね。それで私は「すごく忙しいので」と言ったら、「なんでそんなに忙しいの」と返されて、ああもういいやと思いました。
林:私のところは幸いそういうことがないので、結婚生活が続いているのかもしれませんね。夫はもともと何もできない人でしたが、今では料理でも掃除でもなんでもしてくれます。
沈:いい旦那さんねえ。うらやましいわ。私はいつも別れるときは、もっとよい人が見つかるだろうと思うのですが、今はもう何の希望もない感じです。
以前、大好きだった人がいるのですが、その人はフランス人でした。外国人だと言葉の壁もあるし、生活習慣だって異なります。結婚は難しいかなと思い、「新しい彼氏ができたから」とすっぱり連絡を絶ちました。
李:彼女はいつもそう。ペテン師なの。
中国人女性のハードルの高さ
沈:実際、友達から中国人の男性を紹介されて付き合い始めていたからウソじゃないわ。その彼はエンジニアで会社も持っていてハンサムで、友達から「あなたたちの子供なら絶対、頭よくて格好いいわよ」と言われ、ちょっとその気になりました。でもあまり好きではありませんでした。
――どうして?
沈:彼は地方の大学出身だったんですよ。
李:彼女には明確な基準があるのです。まず絶対、理系。
沈:父に言われたのです。理系の男性は文系と違って、周りに女性が少ないから浮気心を起こしにくいって。実際、私の一家は親戚一同含め、男性はみんな理系です。
李:それから名門校出身の上場企業勤務。
――名門校というのは北京大学とか清華大学とか。
李:それだけじゃだめ。
沈:最初の彼は清華を出たあとハーバードでマスターを取りました。2番目の彼はマスターまで北京大学で、ドクターはコロンビアです。
――ああ、それはハードル高いですねえ。
林:彼女の基準はまだまだ一般的なほうだと思いますよ。私の周りにはもっと理想が高くて結婚できない独身女性がごろごろしています。それでいてみんな結婚に焦っているの。
未婚の友人で、最近、卵子を凍結した人がいます。彼女は70年生まれなので、出産年齢としてはすでに高齢です。そこでとりあえず卵子を凍結しておいて、2年後に結婚して子供を産むのだそうです。
――お相手の方は?
林:この2年の間に探すのです!
無料会員登録はこちら
ログインはこちら