ドラゴン桜でも実践!東大生は「頼る力」がすごい 思考や性格を自分一人で変えるなんて絶対無理

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ここで描かれているとおり、自分にできないことを自分で変えようとしなくてもいいんです。仕組みによって自分を変える。そのために、テクノロジーやシステム、モノに頼る。そういう思考が実は必要なのです。

自分が心の中でできないと思っていても、それが本当にできないわけではありません。例えば、朝起きるのが苦手で1人で朝起きられない人は、遅刻しないで職場に行くことが「できないこと」でしょうか?

そんなことはないですよね。目覚ましを使ったり家族に頼ったりすれば、朝起きられるはずです。このように「できないこと」であっても、誰かの手を借りて「できる」ようになっていることなんてザラにあるのです。

しかしなぜか、精神論で物事を解決したがります。

「根性が足りない」

「自分はどうしてこんなにダメな奴なんだ」

「もっとちゃんとしなきゃ」

そうやって焦って、うまくいかない。そういう経験、みなさんもあるのではないですか?

自習室に通うことで勉強が続くようになった

僕は偏差値35の時代、そんなことばっかりしていました。頑張ってもうまくいかず、ついゲームをしたりスマートフォンをいじったりして、何にもうまくいかないで自分を責める毎日でした。

そんなときに、僕はふと、家から出て自習室に通うようになりました。家というプライベートな空間から出て、「自習のための空間」に行ったのですが、それでかなり勉強が続くようになったんですよね。

あれほど「できない」と思っていた勉強が、自習室に通って周りがみんな勉強している環境に身を置いた瞬間に、できるようになったのです。つまり僕の場合は、自習室という「モノ」に頼ったわけです。

これと同じように、「家では勉強しない、家は休むところ」「毎日自習室やファミレスに行って、そこで勉強する」という東大生は割と多いです。

尖った思考をしている東大生だと、大学生活を謳歌しているような学生たちが多いファミレスにわざと行って、大声で騒いでいる横で勉強することで「自分はもっといい大学に行くんだ!」と考えながら勉強していた人がいました。さすがにそれはどうかと思いましたが、それも立派に、システムで自分の勉強のモチベーションを上げる典型だと思います。

また、同じものを使っていても、使い方やシステムによって、その効果が変わってくるものも多く存在します。

例えば勉強机ですが、「机の上がどういう状態か」というのは非常に重要な要素です。机の上がきれいで、勉強のための本や参考書がふと見たときに目に入りやすく、勉強以外のものに手が伸びない状態になっているかどうかで、割と勉強のやる気は変わってきます。空間から「勉強をするための状態」を作っておくことで、モチベーションは上がるわけです。

僕が偏差値35だったころは、机の上がごちゃごちゃしていて、勉強するどころではない状態だったように思います。

次ページ試験会場と同じサイズの勉強机で学んでいた東大生も
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