ニューズピックス、月額課金に光明は差すか 群雄割拠のニュースアプリ市場<その1>

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主要4社のポジショニングマップ。ニューズピックスは他の3社と異なりニッチ側の象限にある

肝心のマネタイズ(収益化)モデルはどのように描いているのだろうか。売上高については月額課金を軸にしつつ、ネイティブアド(独自広告)も展開していくようだ。2014年2月からは、佐々木氏の古巣である週刊東洋経済(月曜日朝5時に全記事を公開)をはじめ、週刊ダイヤモンド、ダウジョーンズ、Longineなど8媒体の記事が読める有料パックを月額1500円で提供している。しかし、まだここの課金ユーザー数はさほど多くはなく、フォローをしているユーザー数からみて、500件程度と推定できる。つまり、月の収入は75万円ほど。当然このうちの多くがメディア側に支払われるため、利益として残る金額はほとんどないだろう。

有料パックに独自コンテンツを内包

「マネタイズとしてはネイティブアドも考えていますが、中心は月額課金です。今まさに月額課金のサービス内容を充実させようとしていますが、3つの柱を考えています。1つ目がAmazonプライムのようなイメージで、有料会員向けの特別サービス。現状も提供している有料メディア記事の配信に加え、ニューズピックス編集部独自のコンテンツも月額課金サービスに内包していきます。2つ目が機能。過去にpickした記事を検索できるようにするなど、より高い利便性を提供します。最後にニューズピックス主催の独自のリアルイベントへの優先参加権です。オフラインでPicker同士が繋がる場を提供していきたいと思っています」(梅田氏)

リアルイベントでは世界観を牽引するコミュニティーマネージャーの採用にも需要がありそうだ。「メディアはまだまだビジネスモデルが確立されていません。現状はビジネスモデルを模索し、発見していく段階にあると思います。メディア業界よりもむしろ他業界にヒントがあると思っていて、例えばレストラン経営に学ぶことが多いと思っています。食事というコンテンツ、接客というサービス、客層というコミュニティ。この3つの視点が課金会員を獲得する鍵を握ると考えています。私は今まで書籍で有料コンテンツを販売し、WEBでは無料コンテンツの配信をやってきました。その経験を活かして、WEBで有料に挑戦したいと思いました。これから作る独自コンテンツはメルマガや書籍のようなコンテンツの作り方を想定しており、特定の人に深く刺さるコンテンツになっていくかもしれません」(佐々木氏)。

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