「クラウンパトカー」が超お買い得価格の驚き 警ら用から捜査用までパトカーの価格を大調査

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警視庁の210系クラウン警らパトカー軍団。大型のグリルが迫力!(写真:大塚正諭、有村拓真『平成~令和新時代 パトカー30年史』)
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昼夜問わず活動を見かける警察のパトカーたち。あまりお世話になりたくない存在だが、その仕様や装備、そしてお値段は気になるところ。例えば白黒パトカーの場合は、ベース車に赤色灯やサイレンアンプなどが装備されることになるが、特殊な仕様ゆえにその価格はやはり高いのだろうか? また、ほぼベース車に近い状態の捜査用の覆面パトカーのお値段は?
白黒パトカーや覆面パトカーの数々、歴代車両の落札価格(国費)も掲載されている『平成~令和新時代 パトカー30年史』から、知られざるパトカーのお値段を見てみよう。

クラウンがパトカーに選ばれるワケ

現在、街中で見かけるパトカーの中でも、最も多く配備されているのがトヨタのクラウンだ。1983年に放送されたCMのキャッチフレーズ「いつかはクラウン」の言葉にもあったように、国産高級セダンとして歴史と伝統を受け継いでいる車種である。

そんな高級車でもあるクラウンがパトカーとして使われていることについて「クラウンパトカーなんて贅沢だ!」という不満の声を耳にすることがあるが、実はクラウンパトカーは市販車と比べてそれほど高額ではない。加えて、パトカーがクラウンでなければならないという理由もあるのだ。

パトカーの多くは国の予算である国費、すなわちわれわれの税金によって購入されており、実はクラウンには警察庁仕様に基づいたパトカー専用のグレードがある。

パトカーグレードは市販車に警光灯(警ら仕様の場合は警光灯昇降装置、覆面パトカーの場合は反転式警光灯)やサイレン吹鳴装置、速度測定器(ストップメーター)、無線機格納装置などのパトカー専用装備を付けたうえで、電装系などの一部を強化。

座席を清掃しやすいビニール生地とするなど、そのほか不要な装備を外してコストダウンを図った仕様となっている。なんと関係者向けに専用カタログも発行されている。

平成初期~中期にはトヨタマークII、日産セドリック、クルー、スカイライン、三菱シグマなどの車種にもパトロールカーグレード車があったのだが、生産終了などにより、現在もパトカーグレード車が残っているのはクラウンのみとなっているので、おのずとクラウン一択となってしまうのだ。

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