「クラウンパトカー」が超お買い得価格の驚き 警ら用から捜査用までパトカーの価格を大調査

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現在よく見かけるクラウンパトカーの最新モデルは、210系。2016年から配備が開始されている。ベースとなる市販車はすでに220系に移行しているが、パトカーは先代モデルが導入され続けている状況だ。

さて210系の市販モデルはハイブリッド仕様が主力になったものの、パトカー仕様は従来どおりNAのガソリンエンジンのみが導入されている。無線警ら車は2.5Lエンジンを搭載するロイヤルがベースで、交通取り締まり用は3.5Lエンジンを搭載するスポーティーなアスリートがベースとなっている。

ロイヤルがベースの210系クラウン警らパトカー。視認性に優れる昇降式の警光灯を備えている(写真:大塚正諭、有村拓真『平成~令和新時代 パトカー30年史』)
アスリートがベースの210系クラウン交通取り締まり用パトカー。警ら用と交通用でベース車のタイプが分けられたのは210系が初(写真:大塚正諭、有村拓真『平成~令和新時代 パトカー30年史』)

クラウンパトカーの価格

では気になる210系クラウンのパトカーの価格はというと、無線警ら車の場合で1台当たり約300万円、交通取り締まり用(覆面仕様)で約351万円となっている。2019年の落札情報では下記のとおりだ。

2019年3月 落札情報
無線警ら車 454台 13億6255万6920円(1台当たり約300万7000円)
無線警ら車(4WD)101台 3億3280万4160円(1台当たり約329万5000円)
2019年5月 落札情報
交通取り締まり用四輪車(反転警光灯)215台 7億5472万6500円(1台当たり約351万円)
2019年6月 落札情報
交通取り締まり用四輪車 284台 10億920万4900円(1台当たり約355万4000円)

この価格はパトカーに装着された装備品まで含めたもの。市販車の価格と比べてみよう。無線警ら車のベースとなっているロイヤルのほうは、廉価モデルの2.5ロイヤルが約388万円。交通取り締まり用四輪車(反転警光灯含む)のベースとなっているアスリートのほうは、3.5Sが約542万円、3.5Gが約630万円。

こうして見ると、クラウンパトカーは、ずいぶんお買い得な印象だ。とくに交通取り締まり用は、破格ともいえる価格だ。なお、導入される台数と1台当たりの価格は、そのときの計画や予算などの関係もあって、入札ごとに、毎回上下の変動がある。

210系クラウン交通覆面パトカー。ルーフから反転式警光灯を出して緊急走行を行っている(写真:大塚正諭、有村拓真『平成~令和新時代 パトカー30年史』)

ところで、210系クラウンパトカーは、2020年末をもって生産を終えている。順当にいけば後継となる220系クラウンのパトカーが今年後半から来年にかけてデビューするはずである。こちらの登場と価格も気になるところだ。

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