休みとれず疲弊…教員追い込む土曜授業の悲惨 管理職や自治体はもはや考える気がない?
「土曜も学校独自で半日授業になり、振替を取ることになっていますが、そもそも授業があり取れません。形だけ振替を設定して勤務している日々が続いていますが、もう教員の勤務について管理職や県なども考える気はないのだろうとむなしくなります」
東海地方の高校教員(40代女性)から弁護士ドットコムニュースのLINEにこんなメッセージが寄せられた。
女性の勤務校では、数年前から月2回の土曜授業が始まった。平日の放課後を部活動などにあてるためで、土曜は公開授業とし学校独自の教育成果を地域に示すという目的もある。
周囲の小中学校が土曜休みの中、当初女性は職員会議で「保護者として困る教員がいるはずだ」と訴えたが、聞き入れられなかった。今では土曜授業が当たり前となり、誰も何も言わない状況だという。
振替日も職員室にいるのは普通の光景
女性の勤務校では、土曜授業の振替日は4月と10月にまとめて半年分を申請する。前日まで変更は可能だが、予定どおりいかないという場合などは、ただ仕事することもある。
「テストがある日の午後に振替を取ったが職員室にいる、というのは普通の光景です。みんな半日取得だけど、15時半に上がれれば振替取得したくらいの認識でしょう」
さらに、子どもたちに悪影響も出ているという。
「年々生徒も疲れ気味です。こんなに何もかも詰め込んだ学校の被害者は子どもです。時間を減らす勇気がなく、子どもの生活時間をどう考えていくのかという視点がガクッと抜け落ちています」