トップ直撃!春秋航空「日本進出計画」の全容

"黒船LCC"に勝算はあるか

「旅行会社の時代から、父(中国の春秋航空の王会長)は、憧れの旅行会社であるJTBと一緒に仕事をしたいと思っていた。それが実現した。

日本ではJTBが隣にいたほうが安心で、よりよい旅行商品がつくれる。海外旅行は特殊な商品ではなく、一般化されてきている。そうなると品質の問題になり、JTBのノウハウが有益になる。JTBから出向者をお迎えし、ツアー造成などの販売以外にも、当社のスタッフを教育してもらいたいという面もある」

日本の航空業界では、パイロット不足が深刻化している。ピーチは今年5~10月、機長の病欠や退職者が想定を超えたことから最大2080便を計画減便。バニラも機長不足で、6月に国内線154便を欠航した。

乗員養成の遅れで就航延期

王煒(Wang Wei)●中国・上海出身。下関市立大学卒業。2003年日本能率協会総合研究所(中国)入社。2011年に春秋航空入社。日本市場開発本部副本部長、春秋日本準備室室長を経て、2012年から春秋航空日本会長、春秋グループ日本代表

実際に、春秋航空日本もパイロットをはじめとする乗員の養成が遅れたことなどで、当初予定していた6月27日の就航はかなわなかった。現在は8月1日の就航に向けて準備を進めている。

「パイロットは元日本航空(JAL)の人材が多い。それ以外も、いろいろな航空会社からの人材のリクルートを進めている」

そもそも2012年に日本でLCCが同時期に3社も就航できたのは、2010年のJALの経営破綻が遠因にある。その再生の過程でパイロットや整備士などの専門技能を持った人材が削減された一方で、受け皿となったのがLCCだった。

その後、JALが復活を遂げ、LCCの路線拡大も続いている。航空業界は全体的に人手不足気味だ。パイロットの育成には時間も費用もかかるため、人材確保は困難を極めている。春秋航空日本にとっても、リスク要因といえそうだ。

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