今後伸びる業界を知るには「これだけ」見ればいい 業界1位の会社のIRだけ見るべき理由

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転職する際、今後伸びる業界をどう見極める?(写真:Graphs/PIXTA)
転職をする際に必ずぶつかるのが「どの業界を選ぶのか」という問題です。市場価値を高めるために最も効果的なのは伸びる業界にいくこと。しかし、伸びる業界などどうやって判断したらいいのでしょうか。
伸びる業界を見極めるにあたって、有効な手段の1つがIRの情報をチェックすることです──リンクトイン日本代表の村上臣氏はそう語る。
転職2.0』の著者であり、「キャリアのオピニオンリーダー」として活躍する同氏に「今後伸びる業界を知る方法」を聞いた。

有価証券報告書のサマリーだけ読めばいい

伸びる業界を見極めるにあたって、有効な手段の1つがIRの情報をチェックすることです。

IR(Investor Relations:インベスター・リレーションズ)とは、企業が株主や投資家向けに経営状態や財務状況など投資に必要な情報を提供する活動全般を意味します。

上場企業であれば、必ず売り上げや利益についての情報を開示しており、誰でもアクセスできるようになっています。

私はとくに有価証券報告書を見ることをお勧めしています。企業は、有価証券報告書を通じて、投資家向けに自社の強み・弱みを赤裸々にディスクローズしています。

有価証券報告書の提出義務のない企業でも、特定の大企業の子会社であれば、親会社が公開している有価証券報告書の中で、子会社の状況について触れているので、それを見れば、その会社が直面している状況は、ある程度把握することができます。

財務諸表まで詳しく分析しようとすると難しいかもしれませんが、有価証券報告書の最初の数ページでは、事業の状況について、わかりやすい日本語の文章で記述されていることが一般的です。

このサマリー部分に相当する最初の数ページを読めば、業界全体の市場規模や今後の伸びしろ、該当会社が直面している状況などを知ることができます。

次ページ有価証券報告書ではリスクや弱みも記述されている
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