「減酒」に成功した人が教える具体的な減らし方 女性や子どもがいる人の飲酒量が増えている

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昨年10月に「JAMA Network Open」で発表された別の研究では、アメリカ人の飲酒の頻度については前年に比べ14%の増加が示された。同じ研究では、数時間以内に4杯以上の飲酒と定義された「大量飲酒」について、女性が大量飲酒をする日数は41%の増加が見られた。

「女性は男性に比べて不釣合いなほど完全に離職を強いられた。家事も、育児も、子どもの勉強をみるのも、女性が負うことになった」と、JAMAの研究論文の筆頭著者であるランドコーポレーションの上級社会学者のマイケル S. ポラード氏は語る。「だから、女性の飲飲酒量が不釣合いなほど増えるのも不思議ではない」。

精神衛生リハビリ施設にも人が殺到

昨年は精神的ダメージにより体重増加や、睡眠障害などが蔓延し、身体的健康が著しく低下した。全米の病院で肝炎、肝硬変、肝不全、その他アルコール関連の疾患の増加が報告された。

テキサス州の嗜癖・精神衛生リハビリテーションセンター、ドリフトウッド・リカバリーでは昨年治療希望者が殺到し、現在2カ月待ちとなっている。同センターの心理ディレクター、ヴァネッサ・ケネディ氏によると、顧客の多くは日中の仕事と、家庭での子どもの教育など親としての仕事の両立に苦しむ中で飲酒量が増えているという。

ニューヨーク州ロチェスターで老後生活を送るゴードン・ミューラーさんは、昨年までは1日に1、2杯以上飲むことはまれだった。しかし、コロナが経済に打撃を与え、株式市場が暴落すると、ミューラーさんはニュースを追いかけ老後の資金の心配をするうちに、不安にさいなまれるようになった。

自宅で妻とともに隔離生活を送るミューラーさんの飲酒量は1日7杯にまで増加。午後はウォッカカクテル、夕食時にはワイン、寝る前のナイトキャップにウイスキー、といった具合だ。

「経済的にこれを乗り越えることができるのか、はたまた病気になって死ぬのか、まったくわからなかった」とミューラーは言う。「とにかく怖くて、退屈で。この2つの感情に支配されていた」。

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