「老後の家選び」ストレスなく暮らす3つの条件 マイホームに「住み続ける」のはデメリットも
また、住宅の種類だけではなく、そもそもどこに住むのか、誰と一緒に住むのかという視点も、老後の生活を充実させるために欠かせない要素となります。
ここでは、「どこに住むのか」「誰と住むのか」そして「どのような家に住むのか」という3つの視点から、老後生活を豊かなものとする終の住処とは何か?を考えていきます。
● Who(誰と住むのか)……夫婦、子どもと同居、1人
● How(どのような家に住むのか)……戸建て、マンション、賃貸、介護施設
地方への移住で成功する人、失敗する人
都会暮らしに疲れて、人生の最後は豊かな自然の残る田舎や海外に住みたいと思っている人は多いかもしれません。私は28歳のときに、これまで慣れ親しんできた東京を離れ、北海道のニセコに移住した経験があります。終の住処として都会からニセコに移住してきた人にたくさん出会いました。私の体験を含めて、地方への移住の現実についてお伝えします。
ニセコで出会ったTさんは宅建を取得し、不動産事業を始めて事業は大成功。都会から移住者を誘致すると同時に、地元の人と深く関わって土地や部屋を上手に見つけていました。家族ともうまくやっていて、スキーなどアウトドアを満喫。Tさんをはじめ移住して成功している人に共通するのは間違いなく、コミュニケーション力が高いことです。
田舎にいても、何かしらの人とのコミュニケーションが必ずあります。人が少ないから誰とも関わりがない、ということはありえません。
たとえお金があって広い家に住んだとしても、地元の人との時間を作らず、人とのつながりを避けていると、縁のない田舎に終の住処を構えるのは難しいと思います。幸せを感じることができず、結局は都会に戻るケースが多いのです。
失敗する人のパターンは、本気の移住ではなく、どこかで別荘の感覚があるのかもしれません。
都会に帰る所が別にあるということから、地元と積極的に関係を持とうとしないのでしょう。沖縄に移住した知人もいますが、北でも南でも同じことです。
それで私はというと、飲食店経営でビジネスとして成功はできましたが、自分が未熟で人間関係に失敗し、心の病を持つまでになりました。大自然の中にいても、病んだ心までは完璧に癒やしてはくれないのです。
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