プロ野球チームの「社員」が経験した経営の激変

ライオンズ選手から「転職」の髙木大成がつづる

日本のプロ野球はどのように変化してきたのでしょうか(写真:33ft/PIXTA)
1996年から2005年まで西武ライオンズで選手として活躍、その後は球団職員に「転職」した西武ライオンズの髙木大成事業部部長による著書『プロ野球チームの社員』から、一部抜粋・再構成してお届けします。

日本のプロ野球界に起きた変化

私がライオンズの社員としてキャリアを積んだ時期は、日本のプロ野球が急激に変化した年月でもありました。その間にプロ野球界で起きた変化を、社員としての視点からつづっていこうと思います。

戦後の成長期からバブル経済の時期、その余波が残る1990年代まで、プロ野球のパワーバランスは読売ジャイアンツに一極集中していました。ほぼすべてのジャイアンツ戦が地上波テレビで全国放送され、「巨人=国民的人気球団」というのが常識ですらありました。

ジャイアンツの主催試合はいつも満員、放映権収入も莫大なものであったようです。その影響は、当然ジャイアンツのビジター戦を主催する他のセ・リーグ各球団にも及びます。

しかし、どんなにジャイアンツ戦が国民的人気を得ようとも、リーグが異なるパ・リーグの各球団には、まったく縁のない話でした。パ・リーグの多くの球団は、少ない観客動員を前提に経営するしかなく、グループ会社の支援なくしては成り立たないのが実情でした。

それでも、プロ野球は他のスポーツとは比べものにならないくらい突出した人気がありましたから、スポーツニュースなどで球団名(企業名)が呼ばれるだけで、それに値する広告効果があったのは間違いありません。

しかし、景気が完全に後退局面に入った2000年代初頭には、パ・リーグの一部の球団でチームを維持するのが限界に達していたように思います。結果として2004年の「合併騒動」「球界再編」が起きました。

ストライキなど、グループ会社と選手会とのぶつかり合いを経て、再スタートを切ったその後のプロ野球界の歴史は、お金の流れを変えた歴史でもありました。

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