受験で「知らない問題」が出た時に使える思考法 知識が無くても「あてはめる力」があればよい

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近年の入試問題は、「思考力」を問うような問題が多く出題される。その「思考力」とはどのようなものなのか(写真:Fast&Slow/PIXTA)
学校での成績がよくても、近年の入試問題でよく出題される「思考力」を問うような記述式の問題に弱い……という子どもは少なくないようです。では、この「思考力」とはいったい何なのか? その正体は、一言で言えば「あてはめる力」だ、というのは、人気の国語教室を運営する善方威氏です。何にどのようにあてはめていけばいいのか、考える際の指針となる「思考の道具」について解説してもらいました。

※本稿は『全試験対応! わかる・書ける・受かる 超思考力』(かんき出版)より一部抜粋・編集したものです

思考するための“公式”がある

世の中は非常に速いスピードで変化していますが、変わらないこともあります。その1つが学校の国語の授業です。親御さんが、今、お子さんの授業に参加したとしても、違和感を覚えることはきっとないでしょう。数十年たっても、教室で教えられている内容はほぼ昔のままの学校が多いからです。

にもかかわらず、教育現場には大きな変化が起こっています。入試改革です。すでに試験問題だけは、授業で教えない「読解力」「思考力」「表現力」という3つの力を使って解答しなければならない内容に大きく変わっているのです。

ですから、いくら学校で国語の成績がよいというお子さんであっても、本番の入試であっさり負けてしまうことも多い、という現実があります。それは、新しい入試に必要な力を、そもそも身につけていないからにほかなりません。例えて言うならば、戦に使われる武器が鉄砲に変わっているのに、実際に習っていたのは刀や槍の使い方だけ。これでは勝つことは難しいでしょう。

次ページ実際の入試問題を見てみると…
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