受験で「知らない問題」が出た時に使える思考法 知識が無くても「あてはめる力」があればよい
しかし、このような「何をどう考えたらいいかわからないとき」に効果絶大な思考の道具があります。
この問題は、たとえば、私の教室で「二スペワン」と呼んでいる「思考の道具」を使って解いていくことができます。この「二スペワン」とは、「二元論スペシャル1」の略で、“物事をプラスとマイナスに分けて考える”二元論のなかでも「理性と感情」という図式にあてはめられるもののことです。
この問題では、3句目の「色あたらし」までは「直感」できる事柄。しかし、その後は直感した状況を「分析」し、そこから「理論的」に推論した内容となっています。
このことから、「直感」→ココロ系、「分析」→アタマ系と考え、「二スペワン」の図式を利用してみましょう!
「直感的に情景を詠み余韻を残す俳句と違い、それを分析し推論した内容まで表現できるという性格」
いかがでしょう? 筋の通った答えとなりました。
「二スペワン」はこれ以外にも「歴史」「芸術」「流行やファッション」「人間の成長」「子どもと大人」「人生論」……と、使える範囲がとても広いものなのです。
一例を挙げましょう。私が、とあるテレビ番組に出演したときのことです。その日のテーマは「仏像フィギュアが売れている。それはなぜ?」でした。
善方 (そんな深いことを突然聞かないでくれ~! と思いながら)「『客観的』には教室で授業をしているわけですが、私の『主観面』を言えば仏像フィギュアを見ることをきっかけに時空を超えてその時代や場所に行った気分になれるからです。『心の自由さ』が得られますね」。
とっさの発言としては、まあまあではないでしょうか。
「思考の道具」は大人になっても役立つ
このような「思考の道具」は、受験だけでなく、1人の人間として思考を深めるために使うことができます。
私たちは、政治、社会、教育、疫病、国際関係など、容易に答えの出せない難問に囲まれています。そしてこれらは自分とは関係ない、とやり過ごすことができなくなっています。たとえば、2020年コロナ禍の下での学校の一斉休校の決定。多くの保護者が頭を悩ませ、何が正解なのかを考えざるをえない状況に陥りました。こういった問題も「思考の道具」で、論理的に深く考えることができるのです。
ぜひ、「思考の道具」を身に付け、受験だけでなく、長い人生の強力な武器にしてください。
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