コロナ以降も「仕事で淘汰されない人」の3条件 ツールと情熱をもった「個人」が生き残る
2つ目の二極化は、リモートワークに必要なツールを使いこなせる人と、そうでない人の二極化です。
ウェブ上のツール・サービスであるSlack(スラック)、Zoom(ズーム)、Googleドライブなどを使った仕事に慣れている人たちにとっては、リモートワークは大きな障害にはなりませんが、経団連の重鎮たちに代表されるようなパソコンすらまともに使えない人々にとって、リモートワークは致命的なほど生産性を落とすものです。
その結果、彼らはとことんまでリモートワークを否定するし、たとえリモートワークをせざるを得ない状況に追い込まれたとしても、これまでの働き方を変えようとせず(労働時間を管理しようとします)、多くの人たち(おもに彼らの部下たち)を巻き添えにして、もともと低かった生産性をさらに下げることになってしまいます。
「いなくてもいい社員」が可視化される
3つ目の二極化は、リモートワークによって1人ひとりの能力や生産性が可視化されるため、会社に必要な人と、実はいなくてもなんとかなってしまう人、という二極化です。
特に日本の大企業は、高度成長期に作られた終身雇用・年功序列の人事制度をいまだに引きずっています。個人の能力や生産性に応じて待遇をするよりは、できる限り皆を平等に扱い、運命共同体として社員全体が共に会社に尽くすことにより、同年代の人たちはほぼ同じスピードで出世していく――そんな人事制度です。
しかし、リモートワークになると、さすがにそんな人事制度は維持できなくなるので(無理やり維持して衰退していく企業はあると思いますが)、長時間の残業や休日出勤で「会社に尽くす姿勢を見せていること」だけで評価されてきた人たちが、“強さ”を発揮できなくなってしまうのです。
この手の二極化は、最終的には貧富の差として現れてきます。日本もアメリカ並みに、「富裕層が富の大半を握り、大半の人たちがサービス業に従事し、最低賃金で働く」時代が来ても不思議ではありません。
そこにさらなる変化として訪れるのが、(最低賃金とはいえ)大きな雇用を生み出してきたレストランや小売業などのサービス業における、自動化・オンライン化の加速であることは明らかで、それがさらに貧富の差を広げます。
そんな時代に生き残っていくためには、どうすればいいでしょうか。基本的には、以下の3つしかありません。
②リモートワークに必須のツールを使いこなす
③長時間労働や労力ではなく、生産性と結果で勝負する人になる
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