一汁一菜「100円飯」がフレンチより幸せな訳 コロナで収入激減でも平気!「買わない」生活

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なので誠に大きなお世話ながら、日々お金であれこれ買いまくっている方々(すなわち現代日本の非常に多くの方々)を見ると、人生を楽しむ絶好のチャンスをロスしまくっておられるようで、羨ましいどころか心の底から「お気の毒に」と思わずにいられない今日この頃である。

……などという話をすると、ほとんどの人が目を剥く。一体こいつは何を言っているんだと顔に書いてある。いやね、お気持ちわかりますヨ。私とてちょっと前までは同じ反応をしたに違いない。それがなぜこんなことになったのかはおいおい書くとして、まずは、こんな生活習慣や考え方が身につくと、何が起きるのかを書いておきたい。

このようなことをしているとどうなるか。

コロナ来襲で収入の柱だった講演はほぼゼロに

いや……これは自分でも驚いたんだが、なんと、お金が貯まるんである! 「貯める」のではない。「貯まる」のだ。「貯まってしまう」のだ。

何しろお金を使わないほうが楽しいときてるから、楽しい暮らしを送るほどにお金が貯まる。でもいくら貯まったところで相変わらず使うことが「つまらない」ときてるから、正直使い道もない。ということで、さらに貯まる。しかしやはり使い道がない……。

いやー、これって……控えめに言って、現代における奇跡なんじゃないでしょうか?

だって私、いま老後不安ゼロである……などと言うと、ほとんどの方が「そりゃよほど収入があるんでしょう」とおっしゃる。確かに私もずっとそう思っていた。収入あれば不安なし、収入なければ不安ありと。だから会社を辞めるなんてトンデモナイことだった。

でもいろいろあって5年前に50歳で早期退職することとなり、それでも当初は「あのアフロが辞めた!」みたいなよくわからない騒動が勃発して本は売れるわテレビや雑誌や講演へのお座敷も山ほど押し寄せるわ、実を言えば会社員時代と遜色ない収入を手にしていたのである。内心「シメシメこの調子でいけば会社辞めても老後楽勝!」などと思っていたんである。

ところが現実はそんなウマいこといくわけないんであって、そのようなアフロバブルが続くはずもなく、本は順調に売れなくなり、っていうか、老化のせいかそもそも思うように書けなくなるという恐ろしい事態となり、加えてお座敷もトンとかからなくなり、そこへもってきてのコロナ来襲で貴重な収入の柱だった講演はほぼゼロに。

つまりは我が収入は驚くべき急角度で下降を続け、未だ下げ止まる気配もない。いやー私、どうなっちゃうんでしょうかね?

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