誘拐される子供に共通する「ある趣味」の正体

犯罪者との接点はSNSやゲームから生まれる

近年、増えている子どもの誘拐、監禁事件。きっかけは、子どもたちが手にする「スマホ」でした(写真:rito/PIXTA)
近年、SNSやゲームがらみの子どもの誘拐や監禁事件が増えています。犯人の多くは大人の男性。普通の生活をしていれば、接点を持たないはずの犯罪者と、子どもたちがなぜつながってしまうのか? 元捜査一課刑事でデジタル操作班長として活躍してきた佐々木成三さんの書籍『スマホで子どもが騙される』より一部抜粋・再構成してお届けします。

ここ最近、SNSやゲームがらみの子どもの誘拐や監禁事件を多く目にするようになりました。犯人の多くは大人の男性。30代〜50代の、子どもからすると立派な〝おじさん〞が、子どもを連れ去り、ひどい場合は長期間監禁、最悪の場合は殺してしまうこともあります。

その2人の接点となるのが、SNSやオンラインゲームです。読者の皆さんはおそらく、ほとんどが今の小・中学生の親世代でしょう。少し子どものころのことを思い出してみてください。子どものころ、〝おじさん〞くらい年の離れた大人と知り合う機会がどれだけあったでしょうか。近所のおじさんか友だちのお父さん、習い事の先生くらいではないでしょうか。

当時の親は、子どもに対して「知らない人と話をしてはいけません」と言っていたものです。ところが今はどうでしょう? 知らない大人と子どもが共通の趣味を通じて知り合うのが、当たり前になっています。

子どもにとって、ゲームで一緒に遊ぶ人は、もはや〝知らない人〞ではありません。子どもは、聞かれれば自分の名前や住所を教えてしまうでしょう。それがどれほど危険かということまでは、わからないからです。常識的に考えれば、いいおじさんが小学生や中学生の女の子と知り合いたいとは思わないですよね。つまり、そういう男は、社会的な一般常識からずれているのです。おそらくゲームという共通の話題がなかったら、何も話せないはずです。

家出を機に「監禁事件」に巻き込まれた少女

2019年、大阪の小学校6年生の女児の誘拐事件は記憶に新しいでしょう。家出願望のあった少女は、SNSで知り合った男の家で監禁されていました。しかも、場所は大阪から遠く離れた栃木県です。

自宅近くの公園で待ち合わせ、はるばる栃木まで連れ出されたのです。結局、少女が靴も履かずに逃げ出し、交番に逃げ込んで無事保護されました。

SNSで「#家出」「#神待ち(神=家出して困っている少女が泊まる場所や食事を提供してくれる大人のこと)」と発信すると、大人たちが群がってきます。私が捜査一課にいたころ、中学2年生の女の子が家に帰ってこないと、ご家族から届けがありました。ご両親に協力していただき、その女の子のネットの利用状況を調べたところ、ゲームの掲示板に「家出したい」と書いてありました。驚いたのは、それに対する反応です。なんと10分間で、約20人の男から反応があったのです。

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