さらに退職者が増えていき
「億単位で採用広告費用が増えて、経営にも大きなインパクトになっています」
とのこと。1回の掲載で採用ができないため、
・採用期間を伸ばす
・別の媒体を使う
といった追加予算の積み重ねで、大きなコストに膨らんでいました。ちなみに全国のアルバイト募集広告にかかったコストを管理していたのもアルバイトでした。これでは費用がいくら増えてもチェックできる状態ではありません。では、膨らんだコストをどのように下げるか? 対策を尋ねたところ、
「今さらどのようにしたらいいのか? わかりません」
と適切な対処法はみつかっていない様子。こうした、アルバイト・契約社員の人材流出、採用(募集)コストが増大している会社は、そうとうに増えています。では、いったいどうしたらいいのでしょうか?
王道は「正社員化」だが、それだけでは不十分
安定した人材の確保のために、会社が考えるのは正社員の採用、あるいは契約社員・アルバイトなどの正社員化です。正社員ならば会社を辞めない、会社のためにしっかり働いてくれる――との発想でしょう。ワタミ、ファーストリテイリング、スターバックスなど、アルバイトないしは契約社員を大量に採用している会社で、正社員化を進める動きが起きています。
ただ、本当に正社員化すれば問題は解決するのでしょうか? 正社員化すれば人材確保の問題が解決するわけではありません。ここは2つの観点から解決方法を考えてみたいと思います。
ひとつめは正社員化された元アルバイト・契約社員に対するキャリアプランが考えられているか? 契約社員から晴れて正社員になったと思ったら「名ばかり正社員」で
・サービス残業を強要された
・処遇面でのアップが見込めない
であれば、あっという間に人材流失するだけ。当然ながら募集しても採用はおぼつかないのは明らかです。すでに「名ばかり正社員」の指摘を受けている会社も出てきています。やはり受け皿となる環境の準備が重要です。
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