最近、「佐川女子」を街でよく見掛けるワケ 「佐川男子」は古い!? 青ストライプ女子が急増中
青いストライプの制服を着た「佐川女子」を街で見掛けることが、最近多くなった。これは佐川急便の親会社、SGホールディングス(HD)が3年前に立ち上げた女性活用プロジェクトの成果といえる。
運送業界は今、人手不足を背景に女性活用が叫ばれている。しかし、男性中心の業界体質ゆえの難しさもあって、事務職以外の女性活用が進みにくいのが実情だ。その中で同社は、女性ならではの感性こそが従来にはない付加価値の高いサービスを生む原動力になるとして、“SAGAWA女子力”に磨きをかけている。
会長の肝いりプロジェクト
SGグループの女性従業員は、2008年度末には1万2072人だったが、2013年度末は1万8316人まで増えた。女性活用の推進役となっているのが、SGHDのグループ横断プロジェクト「わくわくウィメンズプロジェクト」(WWP)だ。
これは栗和田榮一会長の肝いりで、2011年5月に準備委員会が発足、同年10月から本格スタートを切ったもの。SGグループにとって、少子高齢化に伴う労働力減少への対応や、急激な時代の変化に即した新サービス開発が喫緊の課題であるとして、女性活用策をグループ経営の重要施策として位置づけてきた。
WWPでは、①女性の雇用拡大と定着率向上、②ワークライフバランスの推進、③女性の育児・登用・配置、④企業文化の変革と意識改革、⑤女性のビジネスにおける貢献度向上、という5つの方針を掲げ、各種施策に取り組んできた。具体的には、女性従業員の定着率向上を目指した婦人科検診(子宮頸がん、乳がんなど)の費用補助制度導入、女性事務制服を廃した私服勤務の推奨のほか、ワークライフバランスの労働環境整備や啓発活動を実施している。
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