最近、「佐川女子」を街でよく見掛けるワケ 「佐川男子」は古い!? 青ストライプ女子が急増中

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兵藤チーフはWWP発足時から中心的な役割を担ってきた

中でも2012年3月には育児・介護制度を大幅に改定し、①育児休業期間の拡充(満1歳まで→満3歳まで)、②育児短時間勤務時期間の延長(満3歳まで→小学校就学前まで)、③子の看護休暇(子供1人の場合:年5日→年10日)、④介護休業期間(93日→180日)、⑤介護休暇(年5日→年10日)などとした。育児時短については、学童保育の問題から、さらなる期間延長も検討中だという。

これらの施策の拡充により、全グループの女性従業員の比率を2015年度末までにグループ従業員の30%(2013年度末で24.6%)まで引き上げる計画だ。

WWP発足時から中心的な役割を担ってきた、人事部ダイバーシティ推進ユニットの兵藤美穂チーフは「これまでは長時間、会社で働くことが評価されると思っていた男性社員が、最近はワークライフバランスの考え方に理解を示してくれるようになった。そして、女性の就労する職域拡大を通じて、女性をビジネスパートナーとして普通に意識するようになってきた」と語る。今年度からは、グループ各社ごとにビジネス現場での女性の貢献度を向上させる取り組みを積極化させる方針だ。

表彰制度もスタート

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京都・祇園では、飛脚マークをあしらった制服を着た佐川女子が活躍している

今年5月には「わくわくアワード」という表彰制度を始めた。グループ各社の中で女性が中心となってビジネスに関与し、業績貢献などの成果を残した取り組みを表彰するものだ。第1回の今年は全国の事業会社から76チームの応募があり、6チームが表彰された。

佐川急便からは潮来営業所(茨城県)の取り組みが優秀賞を受賞。これは男性ドライバーの不足を女性の戦力化で対応した取り組みだ。女性が働きやすいようにトラックから軽自動車に変更したり、勤務時間も先発・中継ぎ・抑えの3チームに分け、急な欠勤者にも即応できる勤務シフトを組んだりした。これにより、女性雇用率が2年前の26.9%から今年は34.7%に上昇。労働環境の改善もあって、口コミで求職者が来るようになった。

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