読んだ本の内容を「忘れない人」の秘密の裏ワザ 記憶力日本一が教える100%忘れない読書のコツ
例えば携帯電話の番号なども1個1個の別々の数字として見ると、11個の数字の情報ですが、これを3つのかたまり、◯◯◯・△△△△・□□□□として認識しているので皆さんもよく使う番号を覚えておけるのです。
ほかには、体の健康のためのバランスのいい食材の覚え方「まごわやさしい」や和食の基本調味料の覚え方「さしすせそ」なども情報を圧縮したチャンキングの例です。
「ま」……豆類 「ご」……ゴマ 「わ」……わかめ(海藻類) 「や」……野菜 「さ」……魚 「し」……しいたけ(キノコ類) 「い」……イモ類
「さ」……砂糖 「し」……塩 「す」……酢
「せ」……醤油(せうゆ) 「そ」……味噌(みそ)
例えばこういうふうに考えることもできます。平均的な実用書1冊に使われている文字数は約10万文字。そしてページ数は約200ページです。文字数だけ見ると10万個の情報量です。
しかし、仮に1ページの内容を1つのイメージに変換することができたとしたら、ページ数は200なので、情報量は200個に圧縮できるということになります。
10万から200。実に500分の1の圧縮率です。だからこそ、イメージで読めば、本の内容を100%覚えることができるのです。
自由に取り出せてこそ“記憶”したことになる
先ほど紹介した「意味記憶」。これは文章による知識・情報の記憶のことですが、この記憶の性質として、たとえ頭の中に入っていたとしてもその情報を取り出しにくいというのがあります。何かのきっかけがなければ、自由に取り出すことができないというマイナス面があるのです。
その一方、本の内容をイメージの形で「エピソード記憶」として頭の中に入れた情報は自由自在に、それこそ1秒もかからず取り出すことができるのです。
記事の冒頭で読書から得た大量の知識を頭の中に蓄えている博識の人がいると書きましたが、博識であるということはその大量の情報をすぐに取り出すことができるということを意味します。
一概に「記憶」といいますが、心理学的には定義が決まっています。一般的には記憶というと覚えることがメインに思われがちですが、記憶の定義としては、「記銘」(覚えること)→「保持」(覚えておくこと)→「想起」(思い出すこと)。この3つの段階がすべてそろってはじめて記憶として定義されるのです。
つまり何かを覚えたとしても、それを思い出せなかったら、それは記憶したことにはならないのです。
となれば、先ほどの博識の人は大量の情報を覚えて、それを頭の中に保持しており、さらにそれをいつでも取り出すことができる人とも言えるのです。たとえ頭の中には入っていても、取り出すことが困難であればそれは「使える」記憶とは言えません。
自由自在に取り出すことができるので、仕事をはじめさまざまな場面で使える情報として活用することができます。
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