肉食ダイエットに励む人が見落す不都合な真実 食べすぎも食べなさすぎも健康に害をおよぼす
「赤身肉はタンパク質がたくさん含まれ、体にいい」というイメージを持っている方がいるかもしれません。赤身肉を使ったダイエットも流行しました。
ところで、ここでみなさんがイメージする「赤身肉」とは、どういう肉でしょうか? 脂身の少ない赤身の部分ではないでしょうか?
最近よく「赤身肉は体にいい」「いいや、(大腸)がんのリスクになる」という議論が交わされることがありますが、議論を正確に理解するには、まずは「赤身肉とは何か」ということを正確に知っておきましょう。
「赤身肉」の定義とは
では、「赤身肉」(red meat)というのは、正確にはどんな肉のことでしょうか? よくある誤解は、焼き肉などで、霜降りではない肉を「赤身」と呼ぶことがあるので、そのような肉の部位のことだと思っている人も多いようですが、ここで言う「赤身肉」とは、そのような部位を指すわけではありません。
赤身肉とは、牛や豚、羊などの、調理前に赤みがかった獣肉のことを指します。鉄分を多く含むのが特徴です。
一方、白肉(white meat)とは、鶏肉やうさぎなど、白っぽい肉を指します。豚肉は、伝統的には白肉に分類されることもありましたが、栄養学上は赤身肉に分類されるようです。
red meatは、日本語では、「赤身肉」とも「赤肉」とも訳されます。どちらが正しいというわけではないですが、以下では、誤解を避けるために、「赤肉」の言葉を使うことにします。
赤肉や加工肉(ソーセージ、ハム、ベーコンなど)を食べすぎるとがんになる、というニュースがときどき流れてきます。がんになると聞くと怖くなってしまいますよね。実際のところはどうなのでしょうか?
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