ルノー日産・ダイムラー提携、ブリュッセルの会見での質疑応答・一挙掲載【ルノー日産・ダイムラー提携会見(3)】

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

--ダイムラーにはどれくらいのシナジー効果があるのか。また、ゴーン会長に聞きたいが、この提携はプレミアム市場に対する第一歩なのか。

ツェッチェ会長 ダイムラーにも、ルノー日産と同じくらいのシナジー効果がある。ゴーン会長が言ったのと同じくらいだ。

ゴーン会長 われわれにはすでに高級車ブランド「インフィニティ」がある。今回の協力関係で、インフィニティはさらに加速化するだろう。エンジンをダイムラーから供給を受ける場合がある。理にかなっている場合だが。特に大型ディーゼルエンジンをインフィニティに採用する。これはインフィニティの展開に役に立つ。

もう一方で、ルノーにも独自の計画がある。徐々にラグジュアリー市場に打って出る計画だ。今回の協力関係はこの点にも寄与するだろう。どのブランドにもアイデンティティがあり、独自のコストがあり、価格レベルがある。意識すべきなのは、各ブランドの差別化、混乱しないようにしないといけない、ということだ。

--今回の戦略的なアライアンス、特に新興国についてはどうか。

ツェッチェ会長 ベンツに小型車が必要だといったが、それは欧州市場にとどまらない。すでに「スマート」は西半球であるアジア諸国でも販売している。次世代スマートではそれをさらに加速させたい。小型車も同様のことがいえる。4気筒エンジンを追加するので、競争力を向上できる。これはアジアやほかの新興国にも投入していく。

同時にもう1つ考えられるのは、米国で協力するということだ。発展してはいないが、重要な市場だからだ。アジアも同様。ゴーン会長のいうように、明らかに今後さらに領域を拡大する可能性があり、新興国もその1つだ。

ゴーン会長 今後は2つの領域での活動を考えている。1つはすでに合意した3つか4つのプロジェクトについて、時間を無駄にせず、慎重に有効に実行に移す。また新たな協業領域を特定していく。すでに決定したプロジェクトはどちらかというと欧州が中心だが−−欧州だけではないが--、そういった今後のプロジェクトには新興国や米国が含まれてくるだろう。もう少し待ってもらえれば、徐々に他の特定のプロジェクトについて説明もできるだろう。

−−ダイムラーは独フォルクスワーゲン(VW)とトランスポーターと協業しているが、契約はいつまでか。続ける気があるか。

ツェッチェ会長 2010年代の半ばまで期限がある。大型セグメントのエリアでは、ルノー日産アライアンスと協力する見通しはない。期限がくるまでは競合することはない。 

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事