フランス人が憂う日本人女性の置かれた「立場」 日本人女性はもっと発言するべきだ
しゃべり過ぎる人のことを「女性」と認識するのであれば、森喜朗氏は間違いなく「女性」だ。先週、東京五輪・パラリンピック組織委員会会長である同氏は、「女性の理事を増やしていく場合は、発言時間をある程度規制をしないとなかなか終わらないので困る、と言っておられた。誰が言ったとは言わないが」と発言。これが国際的に猛烈な反発を招き、コロナの蔓延とともにオリンピックを危険に陥れている。
アラームがなってもスピーチを続けた
この発言は日本オリンピック委員会の評議員会ので、何と40分にも及ぶスピーチの中で行われたという。私の経験上も、日本で公衆の面前で話し過ぎるのは、たいていは女性ではなく男性だ。その中でも私の記憶に最も残っているのは、他でもない森氏である。
2019年10月30日、ラグビーワールドカップ日本大会の成功を祝してフランス大使館で催された大規模なパーティーの席で、主賓だった同氏は30分ほど続くスピーチをした。
スピーチ自体はよかったのだが、時間的に遅くなり、出席者はいつ終わるのだろうと思っていた。ほかの賓客たちのスピーチもその後に控えていたのだ。すると、スピーチの途中に、携帯電話が鳴り出した。会場の出席者たちは、いったい誰が失敬にもこのような場でこのような時に携帯を鳴らすのだろうと思った。そしてそれは森氏自身の携帯であることが判明した。
「スピーチをいつ終わればよいかがわかるように、私がアラームを設定しておいたんですよ」と彼は人々が笑う中で説明した。「でもまだ話したいことがあるんです」と彼は言うと、その後さらに15分間話し続けた。
2013年9月に、東京が2020年オリンピック大会の開催誘致を確定させたとき、日本の主催者たちは、世界最大のこのイベントが「本当の」日本を世界に示す機会になるだろうと夢見た。彼らは、水素で動く空飛ぶタクシー、オーガニックの日本食材、新幹線の新たなモデルなどで、日本は世界を驚かすことになるだろうと思った。
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