「人へのアドバイス」はなぜしてはいけないのか 「聞き疲れ」を感じている人に伝えたいこと

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ですから、「どう思う?」「どうしたらいいと思う?」と相談されたら、悩んでいる気持ちを受け止めた後に、このように返してみてください。

「あなたはどう思うの?」
「あなたはどうしたいの?」

このフレーズをきっかけに、相手が本心を打ち明けてくれることもあります。この本心こそが、相手が本当に聞いてもらいたいことです。相手が話し始めたら、相手の気持ちを受け止めつつ、ただ話を聞くことに集中してください。頑張ってアドバイスを考えたり、「相手にどうしたら伝わるかな」と悩んだりしなくて大丈夫です。

「今、この瞬間」を共有することが大切

人は、自分の気持ちをそのまま受け止めてもらえたと感じると、それだけで心が浄化され、「聞いてもらえて楽になった」と思うものです。「ただ聞くこと」には、それだけ大きな力があります。

『『聞き上手さん』の「しんどい」がなくなる本 自分も相手も嫌いにならない話の聞き方』(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします )

人は皆、悩みを自分で解決する力を持っています。黙って話を聞くというのは、相手のその力を引き出すことであり、相手を信頼することでもあります。

また、話を聞く楽しさとは、相手の「今、ここ」を理解し、共有することです。

聞き手としては、相手の過去や未来に関わることができません。唯一できるのは、「今、この瞬間」に相手に起こっていることをそのまま受け止め、分かち合うことだけです。

『『聞き上手さん』の「しんどい」がなくなる本』では、マンガと本文で、疲れなくなる話の聞き方を具体的にわかりやすく解説しています。

余計なエネルギーを使わずに、肩の力を抜いて話を聞くヒントが満載ですので、ぜひ、参考にしていただければと思います。人間関係が楽しく、楽になることを願って。

大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

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