「自動運転バス」普及の鍵は法規とマネタイズ 地方で生活の足として期待される新交通の未来

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オートモーティブワールド2021に出展されていたナビヤ社製エヴォの外観(筆者撮影)

電子部品関連の専門商社「マクニカ」は、自動車部品・最新技術の展示会「オートモーティブワールド2021(1月20~22日・東京ビッグサイト)」において、同社が輸入・販売を手掛けるフランスのNAVYA(以下、ナビヤ)社が製作した新型自動運転バス「EVO(以下、エヴォ)」を展示した。

近年、自動運転バスは、高齢化や過疎化が進む地方の市町村などで、住民の新たな「生活の足」として注目されている。バスや電車などの公共交通機関が、利用者減少などによる収益悪化で路線を減らしたり、廃止されたりが続いているからだ。また、バス運行会社にとっても、近年ドライバーの高齢化や人手不足といった課題があり、自動運転バスの導入に積極的な企業も多い。

実際、マクニカが販売するナビヤ社の自動運転バスは、2020年11月に茨城県境町が公道で運行する生活路線バスとして導入した実績を持つ(自治体で初)。また、同年9月には羽田空港に隣接する商業施設「HANEDA INNOVATION CITY」(以下、HICity)において、敷地内の移動手段として運用が開始されている。

だが、今後の普及や本来の目的遂行のためには、まだまだ課題は山積みだという。ここでは、実際に車両販売や運用などにも関わるマクニカの担当者から聞いた、自動運転バスの最新事情を紹介しよう。

自動運転バス「エヴォ」の詳細

まずは、ナビヤ社の自動運転バスについて紹介しよう。今回展示されたエヴォは、マクニカが2021年1月20日から注文受付を開始した新型モデルだ。車体サイズは全長4.78m×全幅2.10m×全高2.67m。

正面から見たナビヤ社製エヴォの外観(筆者撮影)

現在、茨城県境町やHICityで使われている車両はエヴォより前に開発された「ARMA(以下、アルマ)」というモデルで、こちらの車体サイズは全長4.75m×全幅2.11m×全高2.65m。2つのモデルはほぼ同じ大きさで、いずれも乗車定員が15名(座席11人、立席4人)のマイクロバスだ。

エヴォの車内。写真左の席が車両の前側、写真正面の席が車両の側面側(筆者撮影)

電動モーターで走るEV(電気自動車)であることや、最高速度25km/h(推奨18km/h)、1回の充電での航続時間約9時間、航続距離約100kmといった走行性能もほぼ同じだ。大きな特徴は、どちらにもドライバーが座るシートがなく、運転するためのハンドルやアクセル、ブレーキもないこと。まさに自動運転専用車として開発されているのだ。

エヴォの充電ソケット(筆者撮影)
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