有村架純のまっすぐな瞳に映る「恋愛の醍醐味」 女優10周年を経て、いまだ成長途中と語る理由

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菅田将暉とのダブル主演は、作品を背負う重荷を2人で分け合えたことで、いつもより少し身軽な気持ちで現場に行けたという。主演として作品に参加していると、どこか自分が作品を引っ張っていかなきゃいけない、誰よりも自分がしっかり立っていなきゃいけない気持ちが強くなる。まじめで誠実であるがゆえに、時としてそれがあだになることはないのだろうか。そんな疑問をストレートに投げかけてみた。

『そんな重圧と戦っている日々から逃げ出したくなるときはありませんか?』

「ありますね、めっちゃあります。過去に何度か『この作品の途中に逃げたらどうなるんだろう』『明日から現場に行きませんとかいったらどうするんだろう』とか思うことはありましたが、自分でやると決めたからにはやらないとカッコ悪いですよね。

本番で戦えるのは自分しかいないし、違った有村架純を見せるなど新しい挑戦ができるのも私自身です。作品に参加させていただいている意味と責任を受け止めて、私の中の力を信じています」

ほほ笑みながらも、心を込めて揺るぎない決意の言葉が続く。

「それに、自分が変わっていきたい、成長していきたい気持ちは歳を重ねるごとに強くなっている気がするんです」

自分のために生きる「欲」が出てきた

昨年の外出自粛期間中に考える時間を経て、自分の幅や可能性を広げるために“殻を破る”挑戦をしていたら、新たな自分に出会うことができたという。

「これまで人の顔色をうかがったり、周りの空気を読んだりしてきたのですが、自分の幸せを考えていたら、いろいろとやりたい欲が湧いてきたんです。それまで私は、やりたいこと、したいことがない人間だと思っていたのですが、これからは自分のために生きようと思ったし、あれもやりたい、これもやりたいということがいっぱい出てきました。

(撮影:梅谷秀司)

『私、欲があったんだ』と思って自分でもびっくりしました。もちろん、仕事のために犠牲にしなくてはいけないこともありますが、ちょっとずつ自分の中に、やりたいことを優先しても許せるポイントみたいなものが出てきたように思います。

例えば最近だと、茶道や絵を描くことを始めたり。まだまだ全然ですけど、したいことにちょっとずつ踏み込んでいけば、人間力を更新していける気がしていて。私にとって“殻を破る”というのはそういうことでもあります」

有村架純は、過去の成功にとらわれず柔軟に自分の可能性を広げようとしている。それは、先が見えない時代のなかでも、いい意味での“自己否定”をしながら確固たる意志を持ち続けていれば、待ち望んだ未来に出会えることを教えてくれているような気がした。

女優デビュー10周年という区切りを経て、これからの10年はどんな姿(メッセージ)を私たちに届けてくれるのか。

「自ら大きい発言などをして目標を掲げるタイプではないのですが……作品を通して、私の思いを感じていただけるとうれしいですね。1つずつ作品と向き合いながら、今を大切に、まっすぐな気持ちで生きていけたらと思います」

池田 鉄平 ライター・編集者

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いけだ てっぺい / Teppei Ikeda

Jリーグ、国内、外資系のスポーツメーカー勤務を経て、ウェブメディアを中心に活動。音楽一家で育ち、アーティストとしてインディーズでアルバムリリースも経験。スポーツ、音楽、エンタメを中心に取材活動を行っている。

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