有村架純のまっすぐな瞳に映る「恋愛の醍醐味」 女優10周年を経て、いまだ成長途中と語る理由

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映画『花束みたいな恋をした』には、誰もが思い出す〈恋する月日のすべて〉が描かれている。

バイト、同棲、就活など、大学生2人の穏やかで幸せな毎日は永遠には続かず、それぞれが人生の分岐点に立ち、環境や気持ちの変化によって少しずつすれ違いが生じる。

有村が演じる八谷絹は、そういった日常のさまざまな困難に直面しても、次のような言葉を自分に言い聞かせて乗り越えていく。

「母国のワールドカップ準決勝で、ドイツ代表に歴史的大敗(0-7)したブラジル国民の落胆に比べたら、今の私は幸せ!」

過去の悲劇や経験が、今の自分を救ってくれたと感じることは誰にでもあるだろう。有村自身、過去の自分から励まされることがある。

「“朝ドラ”で忍耐力を鍛えられました。楽しいとはいえ、朝ドラの撮影がない土日も別のお仕事が入っていたり、過密なスケジュールを乗り越えなきゃいけない毎日だったので。

今では、ちょっとスケジュール的に大変な現場があっても、『いやいや、朝ドラの10カ月を乗り越えたのだから大丈夫』と、過去の自分に励まされています」

今、いちばん伝えたいメッセージ

今作の脚本家 坂元裕二とは、『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(フジテレビ系)以来のタッグとなる。

坂元は、有村のことを「登場人物の感情を読み取る力とそれを表現する力がすばらしい」と絶賛している。 

一方で有村は撮影前、「坂元さんにとって、この作品はどんな作品ですか?」と質問し、「この作品は日記のようなお話です。2人が出会ってしまったことは、ある意味悲しい運命といえるかもしれない」と、意味深な言葉を告げられていた。

『花束みたいな恋をした』を撮り終えた今、感じているこの作品で“いちばん伝えたいメッセージ”とは? 

「この作品は、こういう作品です、というようなことが簡単には言えなくて……あえて言うと、宝箱のようなものかなと思います。たまに開けて当時の記憶を思い出し、すごくほほ笑ましく感じたりする。恋愛もそうなのかなって思っていて。

みなさん、それぞれが思っている心のなかのいちばんだと思う出来事や恋愛があったとしたら、そういうものをこの作品を通して思い出してほしいなと思いますし、大切にしてほしいなと思います」

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