有村架純のまっすぐな瞳に映る「恋愛の醍醐味」 女優10周年を経て、いまだ成長途中と語る理由

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だからこそ、同世代の役者の活躍には勇気や刺激をもらっているという。そのなかでも、先陣を切って時代を切り拓こうとしている1人の俳優の名前を尊敬の念を込めて挙げた。

(撮影:梅谷秀司)

「菅田将暉くんも次の時代を担っていかなくてはいけない、という意識がすごく高い方で、自分の思いを行動に表すことができる方です。わたしも含めて20代の役者さんたちは、自分もこういうふうに示していきたいと勇気をもらっていると思いますね」

有村架純と菅田将暉は、同い年で仕事を始めた時期も近く、同じ時代の業界を生き抜いてきた同志ともいえる。そんな2人のダブル主演の映画『花束みたいな恋をした』が1月29日から公開される。

コロナ禍でもラブストーリーが必要な理由

『花束みたいな恋をした』。いまを生きるすべての人へ――終電後に恋に落ちた2人の“忘れられない5年間”を描いた物語である。

2020年で終わりを迎えるこの物語は、2020年初めの東京で撮影された。撮影を終えた菅田と有村は、「こんなにもオーソドックスなラブストーリーは演じたことはなかった」と口にしたが、くしくも世界はそれがオーソドックスではない局面を迎えている。

新型コロナ感染症の影響で、人々がさまざまな価値観や多様な生き方に揺れているなか、ラブストーリーはどんな意味合いを持っているのか。

「2020年は、いろんなことに気づかされた1年だと思います。見えないところに価値を感じたり。人とのつながりだったり、人の温もり、そういったことに改めて気づいた方が多いんじゃないかと思います。

ラブストーリーって男女の恋愛だけじゃなくて、愛というのはいろんなものがあると思うんです。家族もそうですし、友達もそうですし、それぞれに愛があるので、あらゆる人があらゆるところでラブストーリーを紡ぎ、生きているのではないかと思います」

作品の主人公と自身の考えを重ねながら、恋愛観を次のように語る。

「恋愛は、自分の感情を豊かにしてくれると思うんです。泣いたり、笑ったり、嫉妬したり、恋愛でしか感じられない人間味を感じ取れることが醍醐味だったりするので、人生にとっては大切な感情で、恋愛をするということはとても大切なことだと思います」

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