すぐ改善すべき「高校受験で失敗する子」の盲点 まだ間に合う!本番で確実に点を稼ぐ勉強法

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③“受験戦略”がある

入試問題には、難しい問題と基礎的な問題があります。難しい問題は、ほかの受験生も得点できず、差がつきません。基礎的な問題をミスなく確実に得点していくことが重要なのです。

問題に取り組むときに、「確実に得点しなければいけない」問題と「難度が高く、最初に手をつけてしまうと時間がなくなってしまう」問題を見極める必要があります。

また、高校入試で出題されやすい分野には傾向があります。例えば、数学では、図形問題は配点が高い場合が多いです。高校入試の数学は「図形の勝負」と言っても過言ではありません。

これらの戦略は受験校や都道府県、科目によっても異なり、さらには個人の得手不得手によっても違ってきます。自分だけで見極めるのは難しいですが、学校の先生や塾の指導を受けていれば、ある程度の方針はわかるはずです。できる生徒は、そこから自分なりの戦略を組み立てています。

入試直前期でもコツコツ繰り返す

直前期となると、最後の模擬試験の結果などが返ってきます。たとえ模擬試験の結果が悪くとも必要以上に落ち込まず、理解できていなかった単元やケアレスミスをきちんと洗い出し、次につなげていくことが大切です。

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入試直前期になると、焦りが先行してしまいがちですが、コツコツ繰り返すことをおろそかにしてはいけません。

高校入試の勉強法とは、志望校に向けて計画的に毎日コツコツ勉強することです。積み重ねが近道であり、最も効率の良い勉強法なのです。「間違えた問題をできるようにする」ことを繰り返し、合格という目標に近づいていけるのです。

保護者の方々は、模試やテストの結果だけを見て一喜一憂せずに、お子さまがどのようなことに取り組んでいるか、その「毎日のプロセス」を見守るようにしていただけるといいと思います。

高校入試の本番目前である今こそ、「基本」「習慣」「戦略」を大事に、必要以上に焦らず、落ち着いて日々過ごしていけるといいでしょう。

内田 幸仁 栄光ゼミナール 高校入試責任者

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うちだ ゆきひと / Yukihito Uchida

「栄光ゼミナール」の首都圏の教室で、20年にわたり高校入試の国語を指導している。また、国立・早慶・難関公立をはじめとする難関高校対策ゼミの責任者を担当。毎年多くの生徒を、難関公立・国立・私立高校への合格に導く。2018年より栄光ゼミナールの高校入試責任者として、高校入試問題の分析や情報収集、社内外への情報発信なども行っている。

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