誰でも「ゾーン」に入って仕事ができる方法 脳トレーナーが教える超効率仕事術の極意
あなたにも経験があると思うが、フロー状態になると生産性が飛躍的に高まる。最大で5倍の生産性を得られるという報告もある。コンサルティング会社のマッキンゼー・アンド・カンパニーは、フローが当たり前のように起きる職場環境を想像してさえいる。
例えばピークパフォーマンスの演習を行い、「ピークのときにふだんの何倍くらい生産性が上がりましたか」と管理職の人々に尋ねると、人にもよるが、上級クラスでは「5倍上がった」と答えるのが最も一般的だ。しかし大半の報告では、ビジネスパーソンがフロー状態に入るのは就業時間の10%以下、多くても50%とされている。
IQとEQとMQ[訳注 意義指数(meaning quotient)の意]の高い環境で働く社員がピーク時にふだんの5倍生産的になるとすれば、控えめに見て、ピークの時間が20ポイント増えるだけで職場全体の生産性がどれだけ高まるか考えてほしい。なんと、ほぼ2倍になる。
どうやってフローに入るか
では、どうしたらフローに入れるのか。5つの方法を紹介しよう。
まず集中を散らす原因をなるべく取り除くことが重要だ。フロー状態に入りたければ、それらの排除は絶対に必要だ。いったん集中をそがれたら、元の集中状態に戻るのに長くて20分かかる。
「テキストメッセージが気になる」「仕事に戻る前にSNSを一瞬だけチェック」と、そのたびに集中を切らしていたら、いったいどうやってフローに入るのか。ほかの一切を脇にやり、今していることだけに集中しよう。
フローに入るためのまとまった時間を取ろう。一般的には、条件が整っていれば、フロー状態に達するのに15分、真のピークに達するには45分近くかかると言われる。30分そこそこで切り上げてしまったら、たいしたことはできない。最低でも90分、できれば2時間フルに使えるようにスケジュールを組もう。
フローについて考えるとき、僕らがよく思い浮かべるのは、きわめてハイレベルなことをやってのける人々だ。ぶっちぎりで試合に勝つアスリート、超絶ソロを奏でるギタリスト、生み出すというより写し取るようにページを言葉で埋めていく作家。そうした人々に通じるのは、自分にとって大きな意味を持つことをしている点だ。彼らがほどほどの出来で満足しないのは、軽い気持ちでタスクに臨んでいないから。みな、愛してやまないことをしているのだ。
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