コロナ「重症化する人としない人」見極める方法

患者の「ウイルス量」を検証する価値はある

同じ陽性者でも重症化する人としない人に何らかの違いはあるのだろうか(写真:Jim Wilson/The New York Times)

新型コロナウイルスの患者がアメリカ中の病院に殺到する中、医師たちは答えの出ない質問に直面している。救急患者のうち、容体が急速に悪化する可能性が高いのは誰か、ウイルスとの戦いに勝ち、回復する可能性が最も高いのは誰か――。

まだ広く採用されてはいないが、最終的にこれら2つのグループを見分けるのに役立つ方法があるかもしれない。過去数カ月に発表された何十もの論文によれば、コロナウイルスを多量に保有する患者は、重症化し、死亡する可能性が比較的高く、ウイルスの保有量がそれよりずっと少ない患者は、大きな影響を受けずに回復する可能性が比較的高い。

リスクが高い患者と低い患者の「違い」

この結果に照らせば、いわゆる「ウイルスロード(体内のウイルス量)」を知ることで、医師は、酸素チェックを1日1回だけ行えばよい患者、より詳細にモニターしなければならない患者などを見分け、その後の経過を予測できるかもしれないと、ニューヨーク州コロンビア大学の感染症専門医であるダニエル・グリフィン氏は話す。

ウイルスロードの追跡は「リスクの層別化に役立つ」と、グリフィン医師は言う。アイデアは目新しいものではない。例えば、ウイルスロード管理はヒト免疫不全ウイルス(HIV)患者のケアや、HIVウイルスへの感染抑制の基礎的手法の確立に役立ってきた。

新型コロナの患者のウイルスロードを追跡する努力はほとんど行われてこなかったが、アメリカ食品医薬品局(FDA)は1月、コロナ検査機関はある人がコロナウイルスに感染しているかどうかだけでなく、体内に保有するウイルスの推定量も報告することができると述べた。

これは方針変更ではない。この件について公言することが許可されていなかったためで、匿名を条件に取材に応じたFDA幹部2人によれば、ラボはこれまでもずっとそうした情報を報告できたはずである。

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