コロナ「重症化する人としない人」見極める方法 患者の「ウイルス量」を検証する価値はある

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ほとんどのメーカーは基準値をを35〜45と控えめに設定しているが、この値は通常、極めて低いウイルスロードを意味する。もっとも、陽性結果の基準や感染症を示すCt値は使用する機器によって異なる。

「この理由からCt値に基づく評価の多くについて非常に危惧している」と、南カリフォルニア大学の臨床微生物学部長であるスーザン・バトラー・ウー氏は話す。「もちろん、特定の臨床状況で役立つ可能性のある値だが、感染状態と非感染状態に完璧に相関する理想的なCt値を使えるという考えには、非常に不安を感じる」。

パンデミックの際にCt値は有用な可能性

ほかの専門家たちもこうした限界を認めているが、Ct値を記録する利点は懸念点をしのぐと述べる。

「批判されている点はここの患者の検査結果を検証する場合には正しいが、それでも入院時に行われる検査でのCt値平均で見た場合、実際に死亡リスクを高い患者を特定しているという事実は変わらない」と、感染症の医師であり、ウェイル・コーネル・メディカル大学の主任研究員であるマイケル・サトリン氏は話す。

サトリン氏は、症状の持続期間やほかのいくつかの変数も併せて結果を調整しても、ウイルスロードが高い患者の死亡リスクは変わらず、「どんな調整を加えても、この統計的関連性は極めて強く、なくなることはない」と述べる。

人口レベルでも、パンデミックの際にCt値は有用である可能性があると、ヘイ氏は指摘する。大規模な患者グループに高いウイルスロードが見られる場合、ウイルスに最近曝露したこと、そして、コミュニティにおける感染の急増初期を示す可能性がある。

「これは、局地的流行の軌跡を知る必要があるのに、リソース不足によって定期的でランダムな検査を実行できない環境で、優れた監視ツールになる可能性がある」と、ヘイ氏は言う。

総合的にヘイ氏や専門家の多くは、ウイルスロード情報は分析せずに無視、または破棄するには、価値が高すぎると訴える。

「このパンデミックで難しかったことの1つは、誰もがきちんとしたエビデンスに基づく医療を、適切な速度で実施したいと考えていることだ」と前述のグレニンガー氏は話す。「だが、同時にウイルスは増えるのは通常よくないこと、といったある種の事柄は真実だと考えなくてはいけない」。

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