在宅で企業が買うWebサービス作った3人の稼業

個人開発の実践者に聞くマネタイズのヒント

個人でサービスを作り、リリースできても、いかに使ってもらえるかが課題となる。MENTAの場合、ユーザーに加えてメンターも集める必要があった。考えたのはツイッターの活用だ。オープン前にツイッターで利用希望者を呼びかけると、テストユーザー、メンターともに200人近くが集まった。「満を持してオープンし、それからユーザーを集めるより、事前に集めて反応を探るほうがいい」と振り返る。

MENTAを個人で開発した入江慎吾さん。現在はランサーズ傘下で事業運営する(写真は本人提供)

サービス開始時は順調にユーザーが集まったが、2カ月目以降に伸び悩んだ。そこでジャンルをプログラミングに特化。「ニッチ分野に特化したら、結果的に利用されやすくなった」(入江さん)。

その後もユーザーは拡大し、開発やデザイン、顧客対応などの業務を外注化。売り上げは年間4000万円を超え、2020年10月にランサーズに事業を売却。自身も同社に参画し、事業責任者に就いた。

「稼ごうとして作ったのではなく、自分がほしいサービスにこだわったことが、結果的に収益化につながった」と振り返る入江さん。個人のWebサービス開発で重要なのは、「小さく始めること」だと強調する。

「マスを狙うのではなく、1人でも2人でも熱狂的に使ってくれるコアユーザーを探すこと。その人が100円でも払ってくれたら、その周囲にも潜在的なユーザーがいるはず」(入江さん)

機能を広げすぎない

外出先でパソコンの電源やWi-Fi環境のあるカフェや図書館の情報を教えてくれる。そんな電源検索サイト「モバイラーズオアシス」を10年以上運営しているのが、古川大輔さん(45歳)だ。

古川さんはフリーランスのエンジニア。サイトを立ち上げたきっかけは、カフェで仕事する機会が多く、電源やWi-Fi環境を検索できれば便利だと感じたことだった。自分でサイトを開発し、苦手な画面デザインは外注した。

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