名店も閉店・休業「スナック」何とも厳しい現状 模索続く中、ママたちが活路を見出したのは

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「4月~6月は休業していました。その後、皆さんの応援を受けて頑張れるだけ頑張ってみようと思い、7月以降はお店を開けていたのだけれど、お客様はほとんど来られません。月50万円ほどの赤字が続きます。さらに11月は店舗の更新で、140万円かかるタイミングで……。ただでさえ苦しいのにそんなに払えるわけもなく、思い悩んだ末、10月20日にお店を閉めることを決意しました」

「その後、宮崎の関係者の方から60件以上のご連絡をいただいたんです。みなさん口々に寂しい寂しいって仰ってくれて。『応援できなくて本当に申し訳ない』『俺たちが東京に行ったとき行くところがねえなるが(宮崎弁)』。そんな言葉を聞くたびに、胸がつまる思いとともに目頭が熱くなって。37年間、みなさんに可愛がっていただきました。本当にありがたいことですし、よくやってこられたと思います」

病院のベッドで浮かんでくるのは

苦渋の決断をした後、ヒロ子ママは入院することになった。蓄積した心労によって、心身ともに疲弊していた。新型コロナウイルスは、お店も、ママも、追い込んでいた。

「これまでも月に1回は持病で通院していたんだけど、心労もたたってか、入院することになったんです。けれど、お店を辞めてまだ2週間、仕事が夜型だったからか全然眠れないんですよ。お客さんの笑顔や、店の様子が浮かんできて、2時くらいまで悶々と考え事をしちゃうし、少し寝てもまた目が覚めるんです。これも良い機会だったのよって自分に言い聞かせるけど、やっぱりさみしい……。お店を続けられるのなら、やっぱり続けたかったという想いが募ってくるんです」

苦悩と葛藤に苛まれるヒロ子ママの表情には、無念さが滲み出ていた。そして、どうすることもできない悔しさも。その脳裏にはいまも、かつて賑わいのあった夜が生きている。

門前仲町駅から徒歩1分。花街の名残残る「辰巳新道」には、今も所狭しとスナックや小料理屋の看板が並ぶ。普段なら、夕方6時には多くのサラリーマンで賑わっているが、現在はその影もなく、看板の灯りだけが密やかに灯る静かな通りとなっていた。

その奥の一角にあるのが「和風スナック香澄(かすみ)」である。門前仲町の別の場所で約47年、先代の父が他界してからは夫婦二人三脚でスナックを盛り上げ、3年前にこの辰巳新道でスナックを営むようになった。

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