激動の2020年、「結婚」はこんなにも変わった 「超年の差婚」や「週末婚」も気にしない時代に

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明夫さんはバツイチで、最初の妻との間に3人の娘がいます。正直なところ私は「せめて娘さんより年上の相手にしてね。娘さんたちに恨まれちゃうから」と止めたんです。しかし、何人かお見合いした中で一番若い由紀さんに決めてしまいました。

由紀さんは大学を卒業したらすぐに結婚したいと考え、大学時代から結婚相談所に入会。社長として働く大人な明夫さんにベタ惚れ。「憧れ婚」です。明夫さんは娘さんがいるだけあって、女性の気持ちがよくわかるし気が効く。エスコートもうまい。私にすら「先生、どうぞ」と跪いて花束を持ってきましたから。驚きましたよ。「次の結婚でも子どもは3人ほしい」と言っています。

45歳差結婚をした加藤茶さんは、妻の加藤綾菜さんに「自分が死んだら、再婚してくれ」と言っているそうです。私も明夫さんに言いました。「最後までずっと一緒にいてほしいとは思わないでね」と。今は明夫さんもまだ50代でバリバリ仕事をこなしてカッコよく見えるけれども、なんと言っても31歳差。「自分が亡き後は、十分なお金を残すから再婚するなりしてね、と言ってあげて」と伝えました。

「一生添い遂げましょう」という価値観ももう古いと思います。「添い遂げる」というよりはパートナー。もし夫が先に死んだら、妻にはまた次の人生があるのです。 

20〜50代までの婚活パターンに対応

超年の差婚もアリとなると、結婚相談所はたいへんです(笑)。20代女性に対して、20代、30代、40代、50代とだいたい4世代の婚活パターンを把握してアドバイスする必要があるからです。でも、幅を広げたほうが、成婚率が高くなることは間違いありません。

何よりも結婚相談所が一番困ってしまうのが、固定観念にガチガチに縛られている人。「他の相談所でうまく行かなかった」と言って弊社に来た40代女性。相手に求める条件は「年収2000万円以上」でした。さらに「年齢は40代まで」「海外経験があって英語が堪能な人」と、細かい条件がたくさん。

「狭い層だけ狙っていても絶対に結婚できませんよ。あれもアリ、これもアリと幅をどんどん広げていかないと」と何度も説得していますがなかなか聞き入れてくれません。これをどのように変えていくか、アドバイザーの腕にかかっています。

このような人もいるにはいますが、全体としては、婚活市場はだいぶ変わりました。結婚は夢ではなく生活。そこに目を向ける人が増えてきたように思います。

植草 美幸 恋愛・婚活アドバイザー、結婚相談所マリーミー代表

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うえくさ みゆき / Miyuki Uekusa

1995年にアパレル業界に特化した人材派遣会社エムエスピーを設立。そこで培ったマッチング能力・人材発掘力を生かし、2009年に結婚相談所マリーミーを設立。結婚相談業のほか、セミナーの開催、テレビやラジオへの出演など、アラサー・アラフォー男女を「幸せな結婚」に導くために幅広く活動中。『ワガママな女におなりなさい 「婚活の壁」に効く秘密のアドバイス』(講談社)、『「良縁をつかむ人」だけが大切にしていること』(諏内えみさんとの共著、青春出版社)、『結婚の技術 (中央公論新社)、『モテ理論』(PHP文庫)など。

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