「視聴者の東大嫌い」を払拭した菊川怜の大功績 東大卒の肩書を「隠す芸能人」がいなくなった訳
さらに東大生や東大卒タレントをトーク番組などで起用する場合は、“東大=浮世離れ”感に、さらなる重点を置き演出。いわば「珍獣キャラ」として重宝するという具合。わかりやすく「特別感」が発揮される図式にしやすいのです。
東大卒もつらいよ
最後にそんな東大キャラを、実際に東大を卒業された方々はどう捉えているのでしょう? 以前、ある東大卒の方にお話をうかがったところ、東大の卒業式で学長がされたこんなスピーチが印象的だったそうです。
「皆さんは、大変な努力をされ東大に入学し、“東大生”という肩書を満喫もされたでしょう。しかし、卒業後はそのブランドが重い十字架にもなります。“東大を出ているから”“東大を出ているのに”という言葉が、あなたたちに降りかかるのです」
一般的に抱かれる「東大=簡単に到達できないゴール」というイメージは正に諸刃の剣ですよ、というメッセージですね。
このお話を聞かせていただいた方は「東大卒という経歴は、軽々に口にしないようにしている。それをテレビで堂々と押し出す人は、ある意味すごい」とおっしゃっていました。
誰もが一目置くインテリという共通認識は、ミステリアスかつ魅力的な部分も内包しており利用価値も高い一方、負の遺産も背負う運命にもあるようです。
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