遺言書では済まない「おひとりさま」死後手続き 身近に頼れる親族がいない状況でどうすべきか
そこで、死後事務委任契約には、見守り契約が組み合わされるのが一般的です。とくに「おひとりさま」の場合、自分に異変が生じても、受任者に連絡をとってくれる人がいません。ですから、受任者には、定期的に委任者に連絡をとり、異変が生じていないかを確認するよう求められる場合があります。
「おひとりさま」の人が依頼するときには、この点についても相談しておくことがおすすめです。
死後事務委任契約の支払い方法は?
死後事務委任契約の報酬には決まりはありません。専門家によってかかる費用も変わってきますから、十分に検討する必要があります。
もっとも、安ければお得というわけでも、高ければ安心というわけでもありません。信用できる人に頼むという点が肝心であることは、相手が専門家であろうと、友人・知人であろうと同じです。
それに現在(2020年12月)、死後事務委任のみを引き受けるという専門家は、さほど数がないだろうと思います。あくまで現状は、財産については遺言書で、それ以外の死後事務については遺言書のオプションとして契約しておく、という方針をとっている専門家が多いのです。
なぜなら、遺言と死後事務委任契約を組み合わせることで、一方では不足な部分を、もう一方で補うことができるというメリットがあるからです。
ちなみに、死後事務委任契約の場合、報酬とは別に手続き等にかかる費用も当然、自己負担になります。もっとも、死後事務にかかる実費がどのくらいになるか正確なところは、死後になってみないとわかりませんから、死後事務委任契約の締結時には概算で見積もりを出すことになります。
支払いは、①遺産から支払う、②預託しておく、いずれかの方法がよく使われるようです。このように「死後事務委任」でしっかり準備しておけば、「おひとりさま」の死後の不安も解消できるというわけです。
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