グーグルvs.アップル、覇権争いがヒートアップ
両社の溝は確実に深まっている。iPhoneは「ユーチューブ」などグーグルのアプリケーションを積極的に搭載してきたが、昨年8月にはグーグルの音声機能アプリ搭載を拒否したことが判明。また、ネクサス・ワン発表当日には、アップルによる携帯電話向け広告企業の買収が明かされるなど、“対抗姿勢”を強めている。
互いの領域へ進出
携帯電話の多機能化が進む中で、互いの事業領域へ踏み込むようになった両社。双方ともユーザー本位の製品やサービスで成長してきただけに、「どちらがよりユーザーに選ばれるか、という争いにもなっている」(米ハイテク業界調査会社ガートナーのアナリスト、カロリーナ・ミラネージ氏)。
現状は携帯電話が主戦場だが、今後は広い範囲で張り合う可能性も大きい。
アップルは4月に電子書籍機能を備えた「iPad」を発売予定で、グーグルも同分野への進出をもくろんでいるとされる。また、グーグルは音楽検索を始めており、今後は音楽や映像配信でも競合になりうる。
両社とも成長を持続するにはさらなる事業領域の拡大は必至なだけに対決は一段と激しくなりそうだ。
(倉沢美左 =週刊東洋経済2010年3月20日号)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら