「東大生って友達少なそう」は見当違いの偏見だ 「友達が多い人」が受験で圧倒的に有利なワケ

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逆に2浪してしまった僕の経験なのですが、僕は偏差値35のときは友達がいませんでした。わからないことがあっても他人に聞こうとは思いませんでしたし、人に教えようとも思いませんでした。

そういう状態だと、どうしても勉強が独りよがりになってしまいます。視野が狭くなって、わかっているはずの問題も解けなくなってしまう……なんて時期が長かったです。

友達をつくり、人に説明する。これが実はすごく大事なことなのに、そうできていなかったわけです。

友達がいたほうが「モチベーション」を維持できる

理由2:1人のモチベーションでは人間は続かない

さらにもう1つ言えるのは、コミュニティの力です。

人間が自分1人のモチベーションで頑張り続けるのは、簡単ではありません。数週間の努力であればもしかしたらなんとかなるかもしれませんが、数カ月・年単位で努力を継続しなければならない受験においては、周りの友達や、親や、先生や、学校がバックアップしてくれている環境でないと合格は難しいのです。

友達とノートを見せあったり、親御さんが夜食を作ってくれたり、先生が解答の添削をしてくれたり……いろんな支援を受けられる環境があってはじめて、受験勉強は成り立つのです。

そして、そういう環境を作り上げるために必要なのは、親や周りの友達に対する感謝だと思います。授業を休んだときにノートを見せてくれる友達がいるのは、日々授業を休んだ友達にノートを見せてあげている人です。受験当日に「頑張ってね!」と激励の連絡が来るのは、周りの友達を「頑張ってね!」と日頃から応援している人です。

そしてそういう連絡が、なんだかんだでその日の受験を心理的に後押ししてくれます。ちなみに現役のとき、僕は誰からも連絡が来ませんでした。だから落ちたのだと今でも思っています。

誰かを応援できる人が、誰かから応援されるのです。逆に応援されない人は、なんだかんだで周りを応援しない人で、実はそういう人は受験において弱いのです。

「受験は団体戦」なんて言うと古臭い言葉のように感じられる方もいるかもしれません。受験自体は個人戦でしかありませんし、試験会場では誰しもが孤独です。

でも、そこまでの過程は団体戦であってもいいはずです。周りにいい影響を与え、逆に周りからいい影響を与えられる人間であればあるほど、実は合格のための環境が整いやすいのです。受験で合格を勝ち取った人ほど、このことを理解している印象があります。

いかがでしょうか? 友達がいることと受験勉強は一見、結びつかないように感じられるかもしれませんが、実は大きくつながっているのだと僕は思います。

僕は2浪したあと、友達ができました。試験当日、「一緒に頑張ろうね!」という連絡をもらったのはいい思い出です。

この記事が、みなさんの何かの参考になれば幸いです。

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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