最新決算「ベスト200&ワースト100」 決算で笑った会社、泣いた会社はどこだ

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不名誉な「赤字1位」は、エレキの指定席!?

さて、続いて、前期泣いた赤字企業も見てみよう。ここでは、今年もエレキが1位になってしまった。

昨年7542億円の大赤字を垂れ流したパナソニックに替って、今年「ワースト1位」となったのが、ソニー。営業段階では黒字を維持したが、構造改革特損が膨らみ1283億円の赤字だった。この「不名誉な席」は電力をおさえて、エレキの「指定席」となりつつある。12年3月期の1位はさすがに原発事故の当事者、東京電力(7816億円の赤字)だったが、それでも同期の2~4位にはエレキが並んでいる。2位は7721億円の赤字を出したパナソニック。3位のソニーも4566億円の赤字、4位のシャープも3760億円と、関西電力や東北電力を上回った。韓国企業の台頭、テレビ事業の苦戦が続き、かつての勢いは見る影もない。

2位から5位には電力会社が並んだ。東京電力と東北電力が一方で黒字企業の上位に入ったのと対照的だ。原発依存度が国内9電力の中で最も高い関西電力は、大飯原発が昨年9月から定期検査に入ったことで期中の再稼働ができなかったうえ、代替火力燃料費が重荷となって、連続赤字となってしまった。 

6位には半導体検査装置大手のアドバンテストが入った。ロジック半導体向けの停滞が深刻で営業段階から赤字となってしまった。

イオンの減益要因にもなったダイエーも衣料品の不振が響き243億円の赤字を出して8位に入ってしまった。

赤字転落で目立ったのが任天堂。年末年始の商戦の不発が大誤算となり、特にWiiUの不振が深刻だった。営業赤字は3期連続となったほか、前年と同水準の為替差益(392億円)があっても最終赤字に転落してしまった。

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