黒字転換も要因はさまざま
10位には意外な会社が入った。東京電力である。料金値上げが通期寄与し営業利益は1913億円(前期は2219億円の赤字)と大幅な黒字転換を果たした。原子力損害賠償費が想定より膨らんだものの、特別利益で原子力損害賠償支援機構資金交付金1兆6657億円を計上し、最終利益で4386億円が残った格好だ。今期の見通しについては、柏崎刈羽原発の運転計画が見通せないとして会社側は開示しなかった。ただ、特別利益の減少が見込まれるため、最終減益の見通しとなりそうだ。
19位には、新日鉄住金がランクイン。こちらも13年3月期の1245億円の赤字から2427億円の黒字へと、急回復を果たした。自動車に加え、建設など内需向けが活況。数量増に加え、鋼材価格の上昇も効いたほか、株売却益も計上した。そもそも同社は13年3月期も営業損益段階では黒字だった。だが、合併直前に行った国内製鉄所の大規模な減損が響いて巨額赤字に沈んだ形だった。
42位は、2年連続の巨額赤字から黒字復帰を果たしたパナソニック。徹底した「赤字事業の止血」策が奏功。法人向け販売のシフトなどが実を結んだようだ。
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